Exchange 2010 の管理コンソール/シェルが接続できない事象について

Exchange 2010 の管理コンソール/シェルで Exchange サーバーへ接続時に、以下のようなエラーが表示され、接続に失敗発生する場合があります。

エラー メッセージ例
   リモートサーバーへの接続が失敗し、次のエラー メッセージが返されました。WS-Management サービスは要求を処理できません。システム負荷クォータ (2 秒あたりの要求数 1000) を超過しています。要求を発行する間隔を以後長くするか、システム クォータを増やしてください。このユーザーによる次回の要求は少なくとも <非常に大きな値> ミリ秒が経過するまで承認されません。

この文言中の「システム負荷クォータ」につきましては、下記の資料のQuotaSystemWindowSeconds と QuotaSystemWindowOperations に該当するものとなります。

   Title: IIS Host Plug-in Configuration
   URL: https://msdn.microsoft.com/en-us/library/ee309364(v=VS.85).aspx

Exchange サーバーが約 50 日連続で起動している場合に、Windows の WinRM コンポーネントの問題により QuotaSystem の超過と誤判断され、本現象が発生することがあります。

現象自体は、接続先の Exchange 2010 サーバーのIIS の PowerShell アプリケーション プール (MSExchangePowerShellAppPool) をリサイクルすることで回避することができます (IIS マネージャからアプリケーション プールをリサイクルする方法については下記をご参考ください)。

 

また、その他のより恒久的な対処策としては、MSExchangePowerShellAppPool を 50 日に達する前に定期的にリサイクルを行う設定がございます。具体的には以下の設定手順となります。

  1. IIS マネージャを起動します。
  2. [アプリケーション プール] をクリックし、MSExchangePowerShellAppPool を選択します。
  3. 右クリックして、[リサイクルの設定] をクリックします。
  4. [定期的な間隔 (分)] をクリックして、間隔を設定します。
    例: 30 日でリサイクルする場合には、30 * 1440 = 43200 分となりますので、43200 と設定します。