Azure Stack Hub サービス、プラン、オファー、サブスクリプションの概要

Microsoft Azure Stack Hub は、データセンターからのサービスの提供を可能にするハイブリッド クラウド プラットフォームです。 サービスには、仮想マシン (VM)、SQL Server データベース、Azure Marketplace アイテムなどが含まれます。 サービス プロバイダーの場合は、テナントにサービスを提供できます。 企業や政府機関では、従業員にオンプレミスのサービスを提供できます。

概要

Azure Stack Hub オペレーターは、オファー、プラン、サブスクリプションを使用して、サービスを構成して提供します。 オファーには 1 つ以上のプランが含まれ、各プランには 1 つ以上のサービスが含まれ、それぞれがクオータを利用して構成されます。 プランを作成して別のオファーに組み合わせることによって、ユーザーはオファーをサブスクライブして、リソースをデプロイできます。 この構造によって、以下を管理できます。

  • ユーザーがアクセスできるサービスとリソース。
  • ユーザーが使用できるリソースの量。
  • リソースにアクセスできるリージョン。

サービスを提供するには、次の大まかな手順に従います。

  1. 以下を使用して、サービスのオファーを計画します。

    • コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、Key Vault などの基本サービス。
    • Event Hubs、App Service、SQL Server、MySQL Server などの付加価値サービス。
  2. 1 つ以上のサービスから構成されるプランを作成します。 プランを作成するときに、プラン内の各サービスのリソースの制限を定義するクォータを選択または作成します。

  3. 1 つ以上のプランを含むオファーを作成します。 オファーには基本プランとオプションのアドオン プランを含めることができます。

オファーが作成されると、ユーザーはそれをサブスクライブして、サービスにアクセスしてリソースをデプロイできます。 ユーザーは、必要な数だけオファーをサブスクライブできます。 次の図は、2 つのオファーをサブスクライブしているユーザーの簡単な例を示しています。 各オファーには 1 つまたは 2 つのプランが含まれ、各プランでは特定のサービスへのアクセスを提供します。

Tenant subscription with offers and plans

サービス

サービスとしてのインフラストラクチャ (IaaS) サービスを提供し、ユーザーが、Azure Stack Hub ユーザー ポータルからプロビジョニングおよび管理されるオンデマンドのコンピューティング インフラストラクチャを構築できるようにすることができます。

また、Microsoft およびサード パーティ プロバイダーの Azure Stack Hub 用のサービスとしてのプラットフォーム (PaaS) サービスをデプロイすることもできます。 デプロイできる PaaS サービスの一例として、次のようなものが挙げられます。

サービスを組み合わせて、さまざまなユーザー向けに複雑なソリューションを統合して作成することもできます。

Quotas (クォータ)

クラウドの容量の管理に役立てるために、事前にプロビジョニングされている "クォータ" を使用するか、プラン内の各サービス用の新しいクォータを作成できます。 クォータは、ユーザー サブスクリプションでプロビジョニングまたは使用できるリソースの上限を定義します。 たとえば、1 つのクォータでユーザー 1 人に最大 5 つの仮想マシンの作成を許可できます。

重要

ユーザー ポータルで新しいクォータが使用可能になるまで、または変更されたクォータが適用されるまでに最大で 2 時間かかることがあります。

クォータはリージョンごとに設定できます。 たとえば、リージョン A のコンピューティング サービスを提供するプランには、2 台の VM のクォータを設定できます。

Note

Azure Stack Development Kit (ASDK) では、("ローカル" という名前の) 1 つのリージョンだけを使用できます。

Azure Stack Hub のクォータの種類に関する詳細を参照してください。

プラン

プランは、1 つまたは複数のサービスをグループ化したものです。 Azure Stack Hub オペレーターは、ユーザーに提供するプランを作成します。 そして、ユーザーがオファーをサブスクライブして、それに含まれるプランとサービスを使用します。 プランを作成するときに、基本プランを定義するクォータを設定していることを確認し、オプションのアドオン プランを含めることを検討してください。

基本プラン

オファーを作成するときに、サービス管理者は基本プランを含めることができます。 この基本プランは、ユーザーがそのオファーをサブスクライブすると、既定で含まれます。 ユーザーはサブスクライブすると、この基本プランで指定されたすべてのリソース プロバイダーにアクセスできます (対応するクォータが適用されます)。

Note

オファーに複数の基本プランがある場合、プランの合計ストレージ容量がストレージ クォータを超えることはできません。

アドオン プラン

アドオン プランは、オファーに追加するオプションのプランです。 既定では、サブスクリプションにアドオン プランは含まれません。 アドオン プランは、サブスクライバーが自身のサブスクリプションに追加できるオファーで使用可能な (クォータが適用された) 追加プランです。 たとえば、基本プランと制限されたリソースを試用版として提供し、サービスの導入を決めたお客様にアドオン プランでより多くのリソースを提供することができます。

オファー

オファーは、ユーザーがプランをサブスクライブできるように作成した 1 つ以上のプランのグループです。 次に例を示します。Alpha というオファーには、一連のコンピューティング サービスを提供するプラン A と、一連のストレージ サービスとネットワーク サービスを提供するプラン B を含めることができます。

オファーを作成するときに、少なくとも 1 つの基本プランを含める必要がありますが、ユーザーが自身のサブスクリプションに追加できるアドオン プランを作成することもできます。

オファーを計画するときは、次の点に留意してください。

試用版: 試用版を使用して、後で追加のサービスにアップグレードする可能性のある新しいユーザーを引き込みます。 試用版を作成するには、オプションの大きめのアドオン プランを含む小さい基本プランを作成します。 または、小さい基本プランと、より大きな "従量課金制" プランを備えた別個のオファーから構成される試用版を作成することもできます。

キャパシティ プランニング: 特定のユーザーによる大量のリソースの使用によって、すべてのユーザーでシステムが停滞しないかが気になることがあります。 パフォーマンスの助けとなるよう、クォータを使ってプランを構成して使用量を制限できます。

委任されたプロバイダー: 他のユーザーにご利用の環境でオファーを作成する権限を与えることができます。 たとえば、サービス プロバイダーの場合は、この権限を再販業者に委任できます。 また、組織の場合は、他の部門/子会社に委任できます。

サブスクリプション

ユーザーは、サブスクリプションを使用してオファーにアクセスできます。 サービス プロバイダーの Azure Stack Hub オペレーターの場合、ユーザー (テナント) は、オファーをサブスクライブすることでサービスを購入します。 組織の Azure Stack Hub オペレーターの場合、提供するサービスをユーザー (従業員) が無料でサブスクライブできます。

ユーザーは、Azure Stack Hub にサインインして、新しいサブスクリプションを作成し、既存のサブスクリプションへのアクセスを取得します。 各サブスクリプションは、単一のオファーとの関連付けを表します。 1 つのサブスクリプションに割り当てられたオファー (およびそのプランとクォータ) を、他のサブスクリプションと共有することはできません。 ユーザーが作成する各リソースは、1 つのサブスクリプションに関連付けられます。

Azure Stack Hub オペレーターは、テナント サブスクリプションに関する情報を表示できますが、そのサブスクリプションのテナント管理者によって RBAC を使用して明示的に追加されていない限り、そのサブスクリプションのコンテンツにはアクセスできません。 これにより、テナントでは、Azure Stack Hub オペレーターとテナント スペースの間で権限と責任の分離が適用されます。

このケースの例外は、サブスクリプションの所有者がサブスクリプションへのアクセス権をオペレーターに付与できない場合です。この場合には、「Azure Stack Hub ユーザー サブスクリプションの課金の所有者を変更する」で説明されているように、管理者がサブスクリプションの所有権を取得する必要があります。

Azure Stack Hub インスタンスが非接続型で、また、2 つの異なるドメイン (ドメイン 1 のユーザーが、ドメイン 2 のユーザーが利用するサブスクリプションを作成) がある場合、一部のサブスクリプションが管理ポータルには表示されるのに、ユーザー ポータルには表示されないことがあります。 この問題を修正するには、ドメイン 2 のサブスクリプションに対して正しい RBAC を設定するよう、ドメイン 1 のユーザーに指示します。

既定のプロバイダー サブスクリプション

既定のプロバイダー サブスクリプションは、ASDK をデプロイするときに自動的に作成されます。 このサブスクリプションは、Azure Stack Hub の管理、追加のリソース プロバイダーのデプロイ、およびユーザーのためのプランおよびオファーの作成に使用できます。 セキュリティとライセンス上の理由から、顧客のワークロードとアプリの実行には使用しないでください。 既定のプロバイダー サブスクリプションのクォータは変更できません。

次のステップ

プラン、オファー、およびサブスクリプションの作成に関する詳細を確認するには、まず、プランの作成に関するページを参照してください。