CComHeap クラス

このクラスでは、COM メモリ割り当て関数を使用して IAtlMemMgr を実装します。

重要

このクラスとそのメンバーは、Windows ランタイムで実行するアプリケーションで使用することはできません。

構文

class CComHeap : public IAtlMemMgr

メンバー

パブリック メソッド

名前 説明
CComHeap::Allocate メモリ ブロックを割り当てるには、このメソッドを呼び出します。
CComHeap::Free このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリ ブロックを解放します。
CComHeap::GetSize このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリ ブロックのサイズを取得します。
CComHeap::Reallocate このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリの再割り当てを行います。

解説

CComHeap では、CoTaskMemAllocCoTaskMemFreeIMalloc::GetSizeCoTaskMemRealloc などの COM 割り当て関数を使用し、メモリ割り当て関数を実装します。 割り当てることができるメモリの最大量は、INT_MAX (2147483647) バイトです。

IAtlMemMgr の例を参照してください。

継承階層

IAtlMemMgr

CComHeap

必要条件

ヘッダー: ATLComMem.h

CComHeap::Allocate

メモリ ブロックを割り当てるには、このメソッドを呼び出します。

virtual __declspec(allocator) void* Allocate(size_t nBytes) throw();

パラメーター

nBytes
新しいメモリ ブロック内の要求されたバイト数。

戻り値

新しく割り当てられたメモリ ブロックの先頭へのポインターを返します。

解説

このメソッドによって割り当てられたメモリを解放するには、CComHeap::Free または CComHeap::Reallocate を呼び出します。

CoTaskMemAlloc を使用して実装されます。

CComHeap::Free

このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリ ブロックを解放します。

virtual void Free(void* p) throw();

パラメーター

p
このメモリ マネージャーによって以前に割り当てられたメモリへのポインター。 NULL は有効な値であり、何も行いません。

解説

CoTaskMemFree を使用して実装されます。

CComHeap::GetSize

このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリ ブロックのサイズを取得します。

virtual size_t GetSize(void* p) throw();

パラメーター

p
このメモリ マネージャーによって以前に割り当てられたメモリへのポインター。

戻り値

割り当てられたメモリのサイズ (バイト単位) が返されます。

解説

IMalloc::GetSize を使用して実装されます。

CComHeap::Reallocate

このメソッドを呼び出し、このメモリ マネージャーによって割り当てられたメモリの再割り当てを行います。

virtual __declspec(allocator) void* Reallocate(void* p, size_t nBytes) throw();

パラメーター

p
このメモリ マネージャーによって以前に割り当てられたメモリへのポインター。

nBytes
新しいメモリ ブロック内の要求されたバイト数。

戻り値

新しく割り当てられたメモリ ブロックの先頭へのポインターを返します。

解説

このメソッドによって割り当てられたメモリを解放するには、CComHeap::Free を呼び出します。

CoTaskMemRealloc を使用して実装されます。

関連項目

DynamicConsumer サンプル
クラスの概要
CWin32Heap クラス
CLocalHeap クラス
CGlobalHeap クラス
CCRTHeap クラス
IAtlMemMgr クラス