ICorDebugStepper インターフェイス

デバッガーが実行するコード実行内のステップを表します。コマンドの発行から完了までの間は識別子として機能します。これを使用するとステップをキャンセルできます。

メソッド

メソッド 説明
Deactivate メソッド この ICorDebugStepper に、受け取った最後のステップ コマンドをキャンセルさせます。
IsActive メソッド この ICorDebugStepper が現在ステップを実行しているかどうかを示す値を取得します。
SetInterceptMask メソッド ステップ インするコードの種類を指定する CorDebugIntercept 値を設定します。
SetRangeIL メソッド ICorDebugStepper::StepRange呼び出しが、ネイティブ コードまたはステップ スルーされるメソッドの共通中間言語 (CIL) コードに対して引数値を渡すかどうかを示す値を設定します。
SetUnmappedStopMask メソッド 実行が停止するマップ解除したコードの型を指定する CorDebugUnmappedStop 値を設定します。
Step メソッド この ICorDebugStepper に、それに含まれるスレッドをシングルステップ実行させ、必要に応じて、スレッド内で呼び出される関数のシングルステップ実行を続行させます。
StepOut メソッド この ICorDebugStepper に、それに含まれているスレッドをシングルステップ実行させ、現在のフレームが呼び出し元のフレームに制御を戻したときに完了させます。
StepRange メソッド この ICorDebugStepper に、それに含まれるスレッドをシングルステップ実行させ、最後の指定範囲を越えたところにあるコードに到達したときに戻らせます。

解説

ICorDebugStepper インターフェイスは、次の目的で機能します。

  • 発行されたステップ コマンドとそのコマンドの完了の間の識別子として機能します。

  • 実行可能なすべてのステップ実行をカプセル化するための中心的なインターフェイスを提供します。

  • これにより、ステップ実行操作を途中で取り消すことができます。

スレッドごとに複数のステッパを含めることができます。 たとえば、関数をステップ オーバーしている間にブレークポイントがヒットし、ユーザーがその関数内で新しいステップ実行操作を開始する場合があります。 この状況をどのように処理するかを決定するのは、デバッガーの責任です。 デバッガーでは、元のステップ実行操作をキャンセルすることも、2 つの操作を入れ子にすることもできます。 ICorDebugStepper インターフェイスでは、両方の選択肢がサポートされています。

共通言語ランタイム (CLR) がクロススレッドでマーシャリングされた呼び出しを行う場合、ステッパはスレッド間で移行される可能性があります。

Note

このインターフェイスは、コンピューター間またはプロセス間でのリモート呼び出しをサポートしていません。

必要条件

:システム要件」を参照してください。

ヘッダー: CorDebug.idl、CorDebug.h

ライブラリ: CorGuids.lib

.NET Framework のバージョン: 1.0 以降で使用可能

関連項目