解決するビジネス問題 (ユース ケース) の特定

Microsoft Power Platform を使用してビジネス上の問題を解決するにあたって、まずどの問題に対処するかを決定します。

IT 用語では、解決すべきビジネス上の問題は一般的にユースケースと呼ばれます。

ご自身が解決しようとしているビジネス上の問題は何であるか、を自問してください。 (問題に名前を付けるときは簡潔なものにしてください。多くの場合、これが作成するアプリの名前になります) 問題を定義するときは、問題に対するステートメントと達成したい結果に落とし込んでください。

今回の記事で例とするアプリでは、次のようなステートメントを考えました。「経費報告 : 従業員と経理部にとって効率的なプロセスを作成し、より迅速な予算追跡を可能にし、監査における露出を削減する。」

解決しようとしている問題が正確にわかっている場合は、問題を手動で解決するコストを検討するセクションまでスキップしてください。 アイデアが必要な場合や、元のインスピレーションに取り組む前に、小さな問題で練習したい場合は以下をお読みください。

Power Apps で何ができるか?

最初のアプリを Power Apps で作成している場合、自分とチームが日々行っている業務や仕事の内容を考え、現在手動の工程で解決している業務上の問題点を洗い出してみましょう。

自動化の対象となり得るユース ケースは、現在の作業環境に存在するギャップ、不満や非効率性です。 紙または電子メールが依然として必要なプロセス、およびデータをある場所から別の場所に(電子メールからデータベースへ、またはスプレッドシートから別の場所へ)手動で移動する必要があるプロセスは、アプリで解決する可能性があります。

ヒント

大きな問題を選択すると、行き詰まる可能性が高くなります。 ただし、大きなプロセスであっても、全体を管理しやすい要素に分解していくと、一口サイズの部分で自動化することができます。

インスピレーションについては、顧客の実体験 を確認してください。

特に、アプリを作成や使用をする際に協力を求める必要がある場合、自分の持っているアプリが同僚や上司に役立つかもしれないということを知っておくと良いでしょう。 以下のリストは、プラットフォームで解決できる問題の種類を示しています。

  • 可用性 – 時間と場所を問わずにアプリにアクセスできること

  • 可動性 – 移動中にアプリで作業できること

  • 統合 – より自動化された方法でデータを収集し、手動による統合を最小限に抑えます

  • トレーニング – 人々をスピードアップし、トレーニング結果と認定を追跡します

  • 民主化 – 部署やセクション内の問題を自己解決する能力を高めます

  • 混在化; – 他の従業員とは異なる作業環境を持つ従業員 (リモートワーカーや障害を持つ人々など) の摩擦を減らします

  • 効率性 – 望ましい結果を得るにあたっての所要時間を削減し、不要なステップを削減します

  • 生産性 – プロセスのスループットを向上させます

  • 適時性 – さまざまな利害関係者間のエンドツーエンドのコラボレーションの速度を上げます

  • スケーラビリティ – より多くのスループットを可能にします

  • 分析 – 必要な追加情報を収集し、分析しやすいように保存します

  • 報告 – 管理者への報告をより迅速に、より完全に行うことが可能になります

  • 安全保障 – データを安全に保存して操作します

  • コンプライアンス – 個人情報の取り扱いに関する問題の解決、法的な要件や会計要件に対応します

  • 持続可能性 – 廃棄物 (紙や電気など) と汚染物質を削減します

問題を手動で解決するコストを考慮する

プロジェクトに着手する前に、もう一度プロジェクトに価値があるかどうかを検討してください。

問題を手動で解決するにあたっての高レベルのコストを「推測」できる可能性があります。 これは、プロセスをエンドツーエンドで完了するまでに要する時間で表すことができます。—また、労働者の「総人件費」(給与や時給、福利厚生など)—が分かっている場合は、問題の解決にかかった時間にその割合を乗じて、プロセスが実行されるたびにコストを求めることができます。 そこから、プロセスの実行回数がわかっている場合は、年間のコストを計算できます。

すべてのプロジェクトが時間やコストの節約につながるわけではないことに注意してください。 プロセスを自動化することで、よりクリーンなデータやタイムリーなデータが得られる場合もあれば、コスト削減につながる場合もあります (たとえば、データを取り込むことで、監査が発生した場合の罰金の回避に役立つ監査証跡を作成することができます)

これは、アプリのプロジェクトを引き受ける価値があるかどうかを確認するにあたっての見積もりの下書きになります。 別の記事では、コストとビジネス価値の分析を詳細に説明しています。

このプロジェクトを追求する価値があると判断した場合、次の手順は、現在のプロセスを完全に理解し、その最適化方法を探すことです。