構成クイック リファレンス

Visual Studio Team Foundation Server と Microsoft Project Server のデータを同期するには、事前にまず Team Foundation Server Extensions for Project Server をインストールして、2 つのサーバー製品を構成する必要があります。 このトピックをクイック リファレンスとして使用して、ソフトウェアのインストール、アクセス許可の割り当て、統合の構成、およびデータ同期の検証を行うことができます。 さらにカスタマイズされた構成を実行する方法または手順の詳細については、「TFS と Project Server の統合の構成」を参照してください。

注意

コミュニティに質問を投稿するには、Microsoft Web サイトにある「Team Foundation Server and Project Server Integration (Team Foundation Server および Project Server の統合)」というフォーラム ポストを参照してください。

このトピックの内容

  • 必要なソフトウェア

  • ソフトウェアのインストール

  • アクセス許可の割り当て

  • 統合の構成

  • データ同期の検証

要件

このトピックの各手順を実行するには、次のグループに属しているか、次のアクセス許可が付与されている必要があります。

  • Project Web Access または Project Web App (PWA) のインスタンスを登録するには、Team Foundation 管理者グループと、登録する PWA の各インスタンスの管理者グループに属している必要があります。

  • Team Foundation のアクセス許可を付与するには、Team Foundation 管理者グループに属しているか、[インスタンスレベル情報の表示] および [インスタンスレベル情報の編集] アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 また、Team Foundation 管理コンソールにアクセスできるか、チーム エクスプローラーを使用してチーム プロジェクト コレクションの [グループ メンバーシップ] ダイアログ ボックスにアクセスできる必要があります。

  • Project Server のアクセス許可を付与するには、PWA のインスタンスに対するグローバル アクセス権 "ユーザーとグループの管理" が必要です。 また、PWA を使用して Project Server にアクセスできる必要があります。

  • SSP のアクセス許可を付与するには、ファーム管理者グループ、SharePoint 管理グループ、または Project Server をサポートしている Web アプリケーションの管理者グループに属している必要があります。 グループ メンバーシップは、配置のセキュリティ アーキテクチャによって決まります。

  • stsadm.exe を使用するには、ローカル コンピューターの管理者である必要があります。

詳細については、「TFS と Project Server を統合するためのアクセス許可の割り当て」を参照してください。

必要なソフトウェア

次の表は、Team Foundation Server Extensions for Project Server をインストールする前にインストールして構成する必要のある必須ソフトウェアをまとめています。

重要

Visual Studio Team Foundation Server 2012 をインストールまたはアップグレードするには、64 ビット コンピューターが必要です。また、Team Foundation Server Extensions for Project Server をインストールするには、Project Server を 64 ビット コンピューターにインストールする必要があります。

手順

タスク

コンピューター

メモ

手順 1.

Project Server の次に示すバージョンのいずれかをインストールします。

  • Project Server 2010 SP1

  • Project Server 2013

Project Server 2010 または Project Server 2013 をホストし、データの同期に参加する各 Web 層およびアプリケーション層サーバー。

重要 : 重要

Project Server 2010 の場合、PWA のインスタンスのための SharePoint Web アプリケーションを [クラシック モード認証] に設定する必要があります。[クレーム ベース認証] に設定されている PWA のインスタンスは登録できません。

Project Server 2013 の場合、PWA のインスタンスのための SharePoint Web アプリケーションを [クラシック モード認証] または [クレーム ベース認証] に構成できます。

手順 2.

Office Project の次に示すバージョンのいずれかをインストールします。

Project Professional を使用して、エンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクト間でデータを同期する各クライアント コンピューター。

各クライアント コンピューターに Visual Studio 2012 またはチーム エクスプローラー 2012 をインストールして、Team Foundation Server と Project Server との統合をサポートするプラグインを取得する必要があります。

注意

Active Directory を配置する必要はありませんが、Team Foundation Server と Project Server 内で有効なユーザー、グループ、およびサービスのアカウントをより簡単に同期できるように、Active Directory を配置することを強くお勧めします。

ソフトウェアのインストール

次の表に、実行する必要があるインストール手順の概要を示します。 ソフトウェアをインストールするには、ソフトウェアをインストールするコンピューターの管理アクセス許可が必要です。

手順

タスク

コンピューター

メモ

手順 1.

Visual Studio Team Foundation Server 2013 をインストールします。

Project Server とのデータ同期に参加する、Team Foundation Server の各アプリケーション層サーバー。

データ同期をサポートするソフトウェアは、Team Foundation Server と共に自動的にインストールされます。 詳細については、「Team Foundation Server インストール ガイド」を参照してください。

手順 2.

Team Foundation Server Extensions for Project Server のインストール

Project Server 2010 または Project Server 2013 をホストし、データの同期に参加する各 Web 層およびアプリケーション層サーバー。

2 つの製品間でのデータ同期に参加できるのは、Team Foundation Server Extensions for Project Server がインストールされているコンピューターだけです。

詳細については、「方法: Project Server を Team Foundation Server に追加する」を参照してください。

手順 3.

Visual Studio 2013 またはチーム エクスプローラー 2013 をインストールします。

ダウンロードについては、「Visual Studio のダウンロード」を参照してください。

Project Professional を使用して、エンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクト間でデータを同期する各クライアント コンピューター。

2 つの製品の統合を構成および管理する際に使用する各クライアント コンピューターまたはサーバー。

重要

Project Professional のアドインを入手するために Visual Studio 2012 をインストールする必要がありますが、Team Foundation Server と Project Server の統合とやり取りするためにクライアント アクセス ライセンス (CAL: Client Access License) は必要ありません。

Team Foundation とのデータ同期に含めるエンタープライズ プロジェクト計画を管理する各プロジェクト マネージャーは、Project Professional のアドインをインストールする必要があります。 また、2 つのサーバー製品の統合を構成する各管理者には、Visual Studio 2012 と共にインストールされるソフトウェアが必要です。 このソフトウェアにより、統合に使用する Project のアドインが構成されます。

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アクセス許可の割り当て

アクセス許可を割り当てるには、構成するソフトウェア要素の管理アクセス許可が必要です。 Team Foundation Server および Project Web Access または Project Web App (PWA) のインスタンスの管理アクセス許可を、これらの製品の統合を構成するユーザーに割り当てる必要があります。 次の表に、割り当てる必要があるアクセス許可の概要を示します。 Team Foundation Server Extensions for Project Server をインストールしたら、これらを割り当てる必要があります。 ほとんどのアクセス許可は、プロジェクト コレクションの Team Foundation 管理コンソール、チーム プロジェクトの [プロジェクト セキュリティ] ダイアログ ボックス、または PWA のインスタンスの [ユーザーの管理] または [グループの管理] Web ページを使用して割り当てます。

アクセス許可を割り当てるには、「TFS と Project Server を統合するためのアクセス許可の割り当て」を参照してください。

統合の構成

次の表に、2 つの製品の統合を構成するために必要な最小限の手順の概要を示します。 それぞれの手順で TfsAdmin コマンド ライン ツールを使用します。このツールにアクセスするには、Visual Studio かチーム エクスプローラーのいずれかがインストールされているコマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のように入力します。

cd %programfiles(x86)%\Microsoft Visual Studio 12.0\Common7\IDE

32 ビット版の Windows では、%programfiles(x86)%%programfiles% に置き換えます。

さらにカスタマイズされた構成を実行する方法については、「TFS と Project Server の統合の構成」を参照してください。

注意

管理者のアクセス許可を使ってログオンした場合であっても、Windows Server 2008 を実行中のサーバーで TfsAdmin コマンド ライン ツールを実行するには、昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開く必要があります。昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。詳細については、Microsoft Web サイトのページ「ユーザー アカウント制御」を参照してください。

手順

タスク

手順 1.

PWA のインスタンスを登録する: エンタープライズ プロジェクト計画をサポートする PWA の各インスタンスを、データ同期に含めるチーム プロジェクトをホストするアプリケーション層サーバーに登録する必要があります。 チーム プロジェクトとデータを同期する必要があるエンタープライズ プロジェクト計画で使用する、PWA のすべてのインスタンスを登録します。

TfsAdmin ProjectServer /RegisterPWA /pwa:pwaUrl /tfs:tfsUrl

pwaUrl を PWA のインスタンスの URL (Uniform Resource Locator) で置き換え、tfsUrl をアプリケーション層サーバーの URL で置き換えます。

次の例では、PWAInstance を AdventureWorksServer に登録します。

TfsAdmin ProjectServer /RegisterPWA /pwa:http://PWAServerName/PWAInstance /tfs:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/

注意

Team Foundation Server の既定のポートは 8080 です。詳細については、「ポートの割り当てを確認または修正する」を参照してください。

手順 2.

PWA のインスタンスをチーム プロジェクト コレクションにマップする: エンタープライズ プロジェクト計画をサポートする PWA の各インスタンスをマップする必要があります。 チーム プロジェクトとデータを同期する必要があるエンタープライズ プロジェクト計画で使用する、PWA のすべてのインスタンスをマップします。

TfsAdmin ProjectServer /MapPWAtoCollection /pwa:pwaUrl /collection:tpcUrl

tpcUrl をチーム プロジェクト コレクションの URL で置き換えます。

次の例では、AdventureWorksServer に定義されている DefaultCollection を PWAInstance にマップします。

TfsAdmin ProjectServer /MapPWAToCollection /pwa:http://PWAServerName/PWAInstance /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection

手順 3.

既定のフィールド マップをアップロードする: PWA のインスタンスにマップした各プロジェクト コレクションのフィールド マップを定義する必要があります。 既定のフィールド マップを出発点として使用し、必要な場合にのみカスタマイズします。

TfsAdmin ProjectServer /UploadFieldMappings /collection:tpcUrl /useDefaultFieldMappings

次の例では、既定のフィールド マップを AdventureWorksServer 上の DefaultCollection にアップロードします。

TfsAdmin ProjectServer /UploadFieldMappings /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection /useDefaultFieldMappings

詳細については、「TFS と Project Server の間のフィールド マッピングのカスタマイズ」を参照してください。

手順 4.

エンタープライズ プロジェクト計画をチーム プロジェクトに関連付ける: プロジェクト計画をマップするには、まずプロジェクト計画を Project Server に発行し、コレクションでチーム プロジェクトを定義しておく必要があります。 同期するデータを含むチーム プロジェクトに、各エンタープライズ プロジェクト計画をマップする必要があります。 同期に含める作業項目の種類も指定する必要があります。

TfsAdmin ProjectServer /MapPlanToTeamProject /collection:tpcUrl /enterpriseproject:PlanName /teamproject:ProjectName /workitemtypes:ListOfTypes

PlanName をエンタープライズ プロジェクト計画の名前で置き換え、ProjectName をチーム プロジェクトの名前で置き換えます。ListOfTypes を作業項目の種類の名前で置き換えます。 たとえば、"User Story,Task" または "User Story", Task として、アジャイル プロセスをサポートするように、次の種類の作業項目を指定できます。 正式な (CMMI) プロセス テンプレートに基づくプロジェクトの場合は、"Requirement,Task" を指定できます。 コンマの後にスペースは挿入できません。

次の例では、MyEnterpriseProjA を AdventureWorksServer の DefaultCollection にある MyTeamProjB にマップし、ユーザー ストーリーとタスクを同期に含めることを指定します。

TfsAdmin ProjectServer /MapPlanToTeamProject /collection:http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection/ enterpriseproject:MyEnterpriseProjA /teamproject:MyTeamProjB /workitemtypes:"User Story,Task"

注意

/nofixedwork フラグは省略できます。Team Foundation の作業項目にマップされている Project Server のタスクを "作業時間固定" タスクの種類に割り当てない場合にのみ、このフラグを指定します。

プロジェクト計画を開いたままマップした場合は、変更を登録するためにプロジェクト計画を閉じて再度開く必要があります。 計画を開くときに、[チーム プロジェクトに発行] および [作業項目の種類] (Text30) の各列が表示されることを確認します。 これらの列が表示されているとき、プロジェクト計画がチーム プロジェクトにマップされたことを示しています。

手順 5.

エンタープライズ リソース共有元にチーム メンバーを追加する: チーム プロジェクトに発行したタスクごとに、チーム プロジェクトの有効な共同作成者をリソースとして割り当てる必要があります。 また、Project Server と同期する作業項目を送信するすべてのチーム メンバーを有効な共同作成者として識別する必要があります。 有効な共同作成者を識別するには、エンタープライズ リソース共有元のチーム メンバーをエンタープライズ プロジェクト計画のリソースに追加する必要があります。 詳細については、「エンタープライズ リソース共有元にリソースを追加する」を参照してください。

データ同期の検証

次の表に示す手順を実行することで、データが同期されていることを検証できます。 これらの手順は、統合の構成時にマップしたエンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクトを使用して実行します。

手順

タスク

手順

手順 1.

プログラム マネージャー: タスクを追加し、Team Foundation Server と同期するように設定します。

重要 : 重要

プロジェクト計画は、マップしたら必ず閉じてから、再度開いてください。

マップされたエンタープライズ プロジェクト計画で、ユーザー ストーリー、タスク、または必要条件を定義します。 "リソース名""チーム プロジェクトに発行""作業項目の種類 (TFS)" の各フィールドを必ず割り当てます。 計画を保存してから、Project Server に発行します。

プロジェクト計画のステータス バーで、計画が発行されていることを確認できます。

手順 2.

チーム リーダー: 手順 1. で追加したタスクが Team Foundation の作業項目として表示されていることを確認します。

チーム エクスプローラーで、製品バックログまたは作業内訳クエリを実行します。 新しい作業項目は、計画を Project Server に発行後、数分以内に表示されます。

作業項目を開き、"履歴" フィールドに "Project Server Sync" メッセージが追加されていることを確認します。

手順 3.

チーム リーダー: Team Foundation でレプリケートされた作業項目のいずれかを変更します。 作業項目を追加し、Project Server に発行するように設定します。

レプリケートされた作業項目を開き、[Project Server] タブをクリックして、フィールドを変更します。 たとえば、"残存作業" フィールドを変更します。

作業項目を作成し、"Project Server に送信" フィールドを "はい" に設定して、作業項目を保存します。

注意

送信できるのは、データ同期に含めるように構成されている種類の作業項目だけです。

手順 4.

プログラム マネージャー: 送信済み作業項目のステータスが更新されていることを確認し、承認します。

Web ブラウザーで承認センターを開き、更新された作業項目と新しく作成された作業項目のステータスの更新が表示されていることを確認します。 ステータスの更新が表示されるまでに数分かかることが予想されます。 ステータスの更新を承認し、コメントを追加します。

注意

Project Server 2010 と統合している場合は、作業項目の "履歴" フィールドにステータスの更新に追加したコメントが表示されているかどうかを確認できます。

Team Foundation から送信された変更を適用してエンタープライズ プロジェクト計画を更新するには、更新を承認する必要があります。

手順 5.

プログラム マネージャー: 承認済みの作業項目がエンタープライズ プロジェクト計画に表示されていることを確認します。

エンタープライズ プロジェクト計画を開き、承認済みの作業項目が表示されていることを確認します。 更新を表示するために、プロジェクト計画を閉じて再度開くことが必要な場合があります。

手順 6.

チーム リーダー: "Project Server Sync" メッセージと、送信済み作業項目のステータスを確認します。

チーム エクスプローラーで、チーム プロジェクトを最新表示します。 Project Server に送信された作業項目を開き、"履歴" フィールドに追加されているメッセージを確認します。 [Project Server] タブをクリックし、Project Server のステータス フィールドに割り当てられている値を確認します。 更新が表示されるまでに数分かかることが予想されます。

参照

処理手順

TFS と Project Server の統合の構成

概念

TFS と Project Server を統合するためのシステム要件およびセットアップ要件

マップ統合コンポーネント [TfsAdmin ProjectServer]

TFS と Project Server の統合における同期プロセスの概要