プロセスの構成のインポートとエクスポート [witadmin]

プロセス構成をカスタマイズして、Team Web Access (TWA) により表示するアジャイル計画ツールのページ表示を変更します。 いくつかの追加ツールでは、ワークフロー状態をメタ状態のマッピングに対応付ける必要があります。

アジャイル計画ツールのページをカスタマイズする方法の概要については、「チーム プロジェクトに合わせたアジャイル プランニング ツールの構成とカスタマイズ 」を参照してください。

注意

エラー メッセージ TF400917 が表示される場合、TWA で無効な構成が発生しています。witadmin importcommonprocessconfig を使用して、チーム プロジェクトにプロセス構成ファイルを再インポートします。エラーを解決するために必要なメッセージが表示されます。

チーム プロジェクトのプロセスの構成を管理するには、witadmin コマンド ライン ツールを使用して、プロセス構成 XML 定義ファイルをエクスポートおよびインポートします。 プロセスの構成の詳細については、「プロセス構成 XML 要素のリファレンス」を参照してください。

WIT オブジェクトをカスタマイズするプロセス

  • exportprocessconfig: プロセスの構成定義を XML ファイルまたはコマンド プロンプト ウィンドウにエクスポートします。

  • importprocessconfig: プロセスの構成定義 XML ファイルをインポートします。

witadmin コマンド ライン ツールを実行するには、Visual Studio か チーム エクスプローラー のいずれかがインストールされているコマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のように入力します。

cd %programfiles(x86)%\Microsoft Visual Studio 12.0\Common7\IDE

32 ビット版の Windows で、%programfiles(x86)% を %programfiles% に置き換えます。

要件

  • プロセスの構成定義をエクスポートするには、チーム プロジェクトまたはチーム プロジェクト コレクションの有効なユーザーである必要があります。

  • プロセスの構成定義をインポートするには、Team Foundation 管理者またはプロジェクト管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。

詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可の参照」を参照してください。

witadmin exportprocessconfig /collection:CollectionURL /p:ProjectName [/f:FileName] [/e:encoding] 

witadmin importprocessconfig /collection:CollectionURL [/p:ProjectName] /f:FileName [/e:encoding] [/v]

パラメーター

パラメーター

説明

/collection:CollectionURLx

必ず指定します。 コレクションの URL を指定します。 URI は次の形式で指定する必要があります。http://ServerName:Port/VirtualDirectoryName/CollectionName

仮想ディレクトリを指定しない場合は、次の形式の URI を使用する必要があります。

http://ServerName:Port/CollectionName

/p:ProjectName

必ず指定します。 プロセスの構成がエクスポートまたはインポートされるチーム プロジェクトを指定します。 このチーム プロジェクトは、/collection パラメーターを使用して指定されたコレクションで定義されている必要があります。 /v スイッチを指定するときにチーム プロジェクトを指定する必要はありません。

/f:FileName

エクスポートまたはインポートするプロセスの定義の XML 定義ファイルのパスと名前。

注意

クライアント コンピューターが Windows Vista を実行している場合、特定のフォルダーへのアクセス許可がない可能性があります。アクセス許可がない場所にグローバル リストをエクスポートしようとすると、レジストリ仮想化テクノロジが、自動的にエクスポートされたファイルをリダイレクトし、仮想ストアに保存します。詳細については、Microsoft Web サイトの「Registry Virtualization (レジストリの仮想化)」および「Windows Vista または Windows 7 のファイルおよびレジストリの仮想化に関する一般的な問題」を参照してください。このリダイレクトが行われないようにするには、アクセス許可のある場所にファイルをエクスポートします。

/e:Encoding

省略可能です。 .NET Framework 2.0 のエンコーディング形式の名前。 XML データをエクスポートまたはインポートするときに、指定したエンコーディングを使用します。 たとえば、/e utf-7 は Unicode (UTF-7) エンコーディングを指定します。 このパラメーターを省略すると、witadmin はエンコーディングの検出を試みます。検出に失敗した場合、UTF-8 を使用します。

/v

省略可能です。 プロセスの構成を定義する XML の検証だけを行い、定義ファイルはインポートしません。

/? または help

コマンド プロンプト ウィンドウにコマンドのヘルプを表示します。

解説

注意

VS TFS 2013 をインストールすると、既存のチーム プロジェクトはアップグレードされます。これらは、TFS 2012 でサポートされているアジャイル構成ファイルと共通の構成ファイルをまとめたプロセス構成ファイルを使用します。witadmin の次のコマンドは、対応する構成ファイルと共に非推奨になりました。

  • exportagileprocessconfig

  • exportcommonprocessconfig

  • importagileprocessconfig

  • importcommonprocessconfig

アップグレードされたチーム プロジェクトを更新する場合は、「TFS アップグレード後の機能の構成」を参照してください。

TFS 2013.3 にアップグレードした後で、既存のテスト計画またはテスト スイートへのアクセス時に問題が発生する場合は、「テスト管理をサポートするようにテスト プロジェクトを手動で更新する」を参照してください。

各例では、次の値が適用されます。

  • コレクションの URL: http://AdventureWorksServer:8080/tfs/DefaultCollection

  • チーム プロジェクト: Contoso

  • サーバーの Web サイトのポート番号: 8080

クイック追加パネルにフィールドを追加するには

クイック追加パネルのフィールドを追加できます。 たとえば、次の例では、プロダクト バックログ パネルに [ビジネス価値] を追加します。

ビジネス価値フィールドが追加されたバックログ パネル

パネルには、選択された WIT の WIT 定義の FIELDS セクションに含まれているフィールドのみが表示されます。 たとえば、バグの WIT を選択すると、バグにはビジネス価値が定義されていないため、タイトルのみが表示されます。 パネルに別の WIT を追加するには、ここで説明されているように、要件カテゴリに追加します。

  1. チーム プロジェクトの管理アクセス許可がない場合は、これらのアクセス許可を取得します

  2. Visual Studio またはチーム エクスプローラーがインストールされている環境でコマンド プロンプト ウィンドウを開き、次のように入力します。

    cd %programfiles(x86)%\Microsoft Visual Studio 12.0\Common7\IDE
    

    32 ビット版の Windows で、%programfiles(x86)% を %programfiles% に置き換えます。 チーム エクスプローラーは無料でダウンロードできます。

  3. プロセス構成ファイルをエクスポートします。

    witadmin exportprocessconfig /collection:CollectionURL /p:ProjectName /f:"DirectoryPath\ProcessConfiguration.xml"
    

    たとえば、CollectionURL は「http://MyServer:8080/tfs/TeamProjectCollectionName」となります。

  4. フィールド参照名を AddPanel セクションに追加します。

    たとえば、次の構文では、パネルに優先度要素を追加します。

    <AddPanel>
       <Fields>
          <Field refname="System.Title" />
          <Field refname="Microsoft.VSTS.Common.BusinessValue" />
       </Fields>
    </AddPanel>
    

    ヒント:

    • このインデックスを使用してフィールドの参照名を検索できます。

    • 要件カテゴリに対して定義されている作業項目の種類のすべての必須フィールドを追加します。 これにより、パネルを通じてバックログ項目を追加するときに、作業項目フォームを開いて入力する必要がなくなります。

  5. プロセス構成ファイルをインポートします。

    witadmin importprocessconfig /collection:CollectionURL /p:ProjectName /f:"DirectoryPath\ProcessConfiguration.xml"
    
  6. バックログ ページを最新の情報に更新して、更新されたパネルを表示します。

テスト マネージャーをサポートするためのメタ状態のマッピングの更新

テスト計画またはテスト スイートの WORKFLOW セクションをカスタマイズする場合、状態をメタ状態に対応付ける必要があります。 これは、Visual Studio 2013.2 または以前のバージョンのテスト マネージャー クライアントをサポートします。

次の例で、テスト計画ワークフローは、デザイン、テスト、および承認の各状態を使用するように更新されています。 下位互換性をサポートするために、プロセス構成定義の ProjectProcessConfiguration セクションに TestPlanWorkItems が追加されています。

WORKFLOW

メタ状態のマッピング

<WORKFLOW>
      <STATES>
        <STATE value="Design" />
        <STATE value="Testing" />
        <STATE value="Signed Off" />
      </STATES>
      <TRANSITIONS>
        <TRANSITION from="" to="Design">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="New test plan" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>
     <TRANSITION from="Design" to="Testing">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="Authoring complete" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>        
     <TRANSITION from="Testing" to="Signed Off">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="Signed Off testing" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>
        <TRANSITION from="Signed Off" to="Design">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="Reactivating to authoring phase" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>
        <TRANSITION from="Signed Off" to="Testing">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="Reactivating to run tests" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>
        <TRANSITION from="Testing" to="Design">
          <REASONS>
            <DEFAULTREASON value="Back to authoring" />
          </REASONS>
        </TRANSITION>
      </TRANSITIONS>
    </WORKFLOW>
<TestPlanWorkItems category="Microsoft.TestPlanCategory" pluralName="Test Plans" singularName="Test Plan">
    <States>
      <State type="InProgress" value="Design" />
      <State type="InProgress" value="Testing" />
      <State type="Complete" value="Signed Off" />
    </States>
  </TestPlanWorkItems>
<TestSuiteWorkItems category="Microsoft.TestSuiteCategory" pluralName="Test Suites" singularName="Test Suite">
    <States>
      <State type="Proposed" value="In Planning" />
      <State type="InProgress" value="In Progress" />
      <State type="Complete" value="Completed" />
    </States>
  </TestSuiteWorkItems>

テスト スイート ワークフローを変更する場合、新しい状態をマップするには同様の更新を実行する必要があります。 TestSuiteWorkItems セクションに追加します。 「プロセス構成 XML 要素のリファレンス」を参照してください。

Q & A

Q: どのようなカスタマイズが可能ですか。 また、TFS のアップグレード後も機能の構成ウィザードを使用してチーム プロジェクトを更新できますか。

A: クイック追加パネルをカスタマイズできます。 機能の構成ウィザードは、チーム プロジェクトを更新し、最新機能へのアクセスを可能にします。

他の変更では、チーム プロジェクトの更新時に手動操作を実行することが必要になる場合があります。 安全なカスタマイズおよび避けるべきカスタマイズの詳細については、「作業追跡エクスペリエンスのカスタマイズ: カスタマイズの前に、メンテナンスおよびアップグレードの影響について理解する」を参照してください。

Q: ワークフロー状態はいつメタ状態にマップする必要がありますか。

A: 次の WIT に対してワークフロー状態の追加または削除を実行する際、対応するメタ状態マッピングの追加または削除を実行するためにプロセス構成の更新を考慮してください。

  • 要件カテゴリまたはタスク カテゴリに属する WIT: メタ状態マッピングはアジャイル計画ツールの表示をサポートします。

  • バグ カテゴリに属する WIT: [担当作業] ツール (アジャイルおよび CMMI ベースのチーム プロジェクト) をサポートするメタ状態マッピング。

  • テスト計画とテスト スイート: これらの WIT のワークフローへの更新のマッピングが必要なのは、Visual Studio 2013.2 またはそれ以前のバージョンに基づくテスト マネージャーのバージョンから TFS へのチーム メンバー接続をサポートする場合のみです。

    テスト計画とテスト スイートの WIT は TFS 2013.3 へのアップグレードによってのみ使用可能です。 このダウンロード ページから使用できます。

    チーム プロジェクトへの接続時に [アプリケーションが予期しない障害を検出しました] というエラーが発生する場合は、メタ状態マッピングを更新します。

    TFS アップグレード後のアプリケーション エラー メッセージ

プロセス構成エラーはどのように解決できますか。

A: 次のいずれかの変更をチーム プロジェクトに加える場合、WIT、カテゴリ、またはプロセス構成の定義を更新する必要があります。 エラーを回避するには、常に、(1) WIT、(2) カテゴリ、(3) プロセス構成の順に変更します。

カスタマイズ

WIT 定義の更新または検証

プロセス構成定義の更新または検証

WIT を要件カテゴリに追加する

(WIT は要件カテゴリまたはタスク カテゴリに属することができますが、両方に属することはできません)

次のフィールドを含めるには:

  • バックログ優先順位 (スクラム) またはスタック順位 (アジャイルまたは CMMI)

    (プロセス構成ファイル内の type=Order に割り当てられているフィールド値に一致する必要があります)

  • 作業量 (スクラム)、ストーリー ポイント (アジャイル)、またはサイズ (CMMI)

    (プロセス構成ファイル内の type=Effort に割り当てられているフィールド値に一致する必要があります)

  • 区分パスまたはプロセス構成ファイル内の type=Team に割り当てられているフィールド値

  • プロセス構成ファイルの AddPanel セクションに含まれているすべてのフィールド (フィールドは FIELDS セクション内で定義する必要がありますが、FORM セクションに含める必要はありません)。

必要なメタ状態のマッピングを含めるには:

  • 各ワークフロー状態の開始を type="Proposed" にマップする

  • かんばんボードに表示する中間のワークフロー状態のそれぞれを type="InProgress" にマップする

  • 各ワークフロー状態の終了を type="Complete" にマップする

    type="Complete" にマップ可能な状態は 1 つのみです

WIT に関連するカラー コードを定義するためのエントリを含めるには 次に例を示します。

<WorkItemColor primary="FF009CCC" secondary="FFD6ECF2" name="Product Backlog Item" />

要件カテゴリ内の WIT のワークフローを変更する

N/A

要件カテゴリに WIT を追加するために、上記の必要なメタ状態マッピングを含めるには

WIT をタスク カテゴリに追加する

次のフィールドを含めるには:

  • バックログ優先順位 (スクラム) またはスタック順位 (アジャイルまたは CMMI)

  • アクティビティ (スクラムまたはアジャイル) または作業分野 (CMMI)

    (プロセス構成ファイル内の type=Activity に割り当てられているフィールド値に一致する必要があります)

  • 残存作業

    (プロセス構成ファイル内の type=RemainingWork に割り当てられているフィールド値に一致する必要があります)

  • 区分パスまたはプロセス構成ファイル内の type=Team に割り当てられているフィールド値

  • (省略可) 元の作業と実績作業 (アジャイルおよび CMMI のみ)

必要なメタ状態のマッピングを含めるには:

  • 各ワークフロー状態の開始を type="Proposed" にマップする

  • タスク ボードに表示する中間のワークフロー状態のそれぞれを type="InProgress" にマップする

  • 各ワークフロー状態の終了を type="Complete" にマップする

    type="Complete" にマップ可能な状態は 1 つのみです

WIT に関連するカラー コードを定義するためのエントリを含めるには 次に例を示します。

<WorkItemColor primary="FFF2CB1D" secondary="FFF6F5D2" name="Task" />

タスク カテゴリ内の WIT のワークフローを変更する

N/A

タスク カテゴリに WIT を追加するために、上記の必要なメタ状態マッピングを含めるには

WIT をバグ カテゴリに追加する (アジャイルおよび CMMI のみ)

バグ カテゴリ内の WIT のワークフローを変更する (アジャイルおよび CMMI のみ)

N/A

必要なメタ状態のマッピングを含めるには:

  • 各ワークフロー状態の開始を type="Proposed" にマップする

  • 担当作業に表示する中間のワークフロー状態のそれぞれを type="InProgress" にマップする

  • 各ワークフロー状態の終了を type="Complete" にマップする

    type="Complete" にマップ可能な状態は 1 つのみです

詳細については、「担当作業を使用したバグ更新状態のサポート」を参照してください。

要件カテゴリまたはタスク カテゴリから WIT を削除する

N/A

その WIT にのみ関連するメタ状態のマッピングを削除するには

チーム プロジェクトから WIT を削除する

カテゴリ ファイルから WIT を削除するには

削除した WIT にのみ関連するすべてのメタ状態のマッピングと削除した WIT のカラー コードを定義する WorkItemColor 要素を削除するには

Q: TWA でアジャイル計画ツールに表示される他の機能をカスタマイズする方法を教えてください。

A: 一部のカスタマイズはユーザー インターフェイスから行うことができます。 それ以外は、プロセス構成やその他のチーム プロジェクト オブジェクトを編集する必要があります。 概要については、「チーム プロジェクトに合わせたアジャイル プランニング ツールの構成とカスタマイズ」を参照してください。

Q: 複数のポートフォリオ バックログを使用する必要がありますか。

A: 既定のエクスペリエンスでポートフォリオ バックログのいずれかのレベルがサポートされています。 アジャイル ポートフォリオ管理へのバックログの追加 」の手順に従って 5 レベルまで追加できます。

Q: タスク ボードやプロダクト バックログに表示される WIT を追加したり変更したりできますか。

A: カスタム WIT をバックログまたはタスク ボードのいずれかに追加できます。 ただし、それらの両方に表示することはきません。 詳細はこちらをお読みください。バックログまたはタスク ボードへのバグの追加.