データベース可用性グループのプロパティの構成

 

適用先: Exchange Server 2010 SP2, Exchange Server 2010 SP3

トピックの最終更新日: 2012-01-23

Exchange 管理コンソール (EMC) または Exchange 管理シェルを使用して、DAG が使用する監視サーバーとディレクトリを含む、データベース可用性グループ (DAG) のプロパティを構成します。シェルを使用すると、EMC からでは管理できない DAG プロパティ (DAG に割り当てる IP アドレス、ネットワーク検出、レプリケーションに使用する TCP ポート、データセンター アクティブ化調整 (DAC) モードなど) を管理できます。

DAG プロパティ値は、Active Directory とクラスター データベースの両方に保存されます。ただし、一部のプロパティは、クラスター データベースのみに保存されます。そのため、DAG の基になるクラスターが稼動している必要があります。また、以下のプロパティを設定するにはクォーラムが必要です。

  • ReplicationPort

  • NetworkCompression

  • NetworkEncryption

  • DiscoverNetworks

実行内容

  • EMC を使用したデータベース可用性グループ プロパティの構成

  • シェルを使用したデータベース可用性グループ プロパティの構成

EMC を使用したデータベース可用性グループ プロパティの構成

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「高可用性アクセス許可」の「データベース可用性グループ」。

  1. コンソール ツリーで、[組織の構成] > [メールボックス] にアクセスします。

  2. 結果ウィンドウで [データベース可用性グループ] タブをクリックし、構成する DAG を右クリックして [プロパティ] をクリックします。

  3. DAG メンバーシップの表示、DAG のミラーリング監視サーバーの構成、および DAG ネットワークのネットワーク暗号化と圧縮の構成を行うには、[全般] タブを使用します。

    • [最終変更日時]   この読み取り専用フィールドには、DAG のプロパティが最後に変更された日時が表示されます。

    • [メンバー サーバー]   この読み取り専用フィールドには、DAG のメンバーであるメールボックス サーバーが表示されます。

    • [監視サーバー]   このボックスには、DAG の外部にあり、DAG が偶数のメンバー数を含む場合に使用されるサーバーのホスト名または完全修飾ドメイン名 (FQDN) が表示されます。

    • [監視ディレクトリ]   このボックスには、ミラーリング監視サーバー上にある witness.log ファイルの格納に使用されるディレクトリの完全な名称とパスが表示されます。

    • [代替の監視サーバー]   このボックスには、DAG の外部にあり、データセンターの切り替えプロセス中に代替ミラーリング監視サーバーとして使用されるサーバーのホスト名または FQDN が表示されます。

    • [代替の監視ディレクトリ]   このボックスには、代替ミラーリング監視サーバー上にある witness.log ファイルの格納に使用されるディレクトリ名が表示されます。

  4. DAG に割り当てられた IP アドレスを表示し変更するには、[IP アドレス] タブを使用します。

    • [追加]   DAG に静的 IPv4 アドレスを追加するには、このボタンをクリックします。

    • [編集]   既存の IPv4 アドレスを選択してこのボタンをクリックし、そのアドレスを変更します。

    • [削除] アイコン   1 つ以上の既存の IPv4 アドレスを選択してこのボタンをクリックすると、選択したアドレスが DAG から削除されます。

  5. 現在動作している DAG メンバーの一覧を表示するには、[運用サーバー] タブを使用します。

シェルを使用したデータベース可用性グループ プロパティの構成

この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可を割り当てる必要があります。必要なアクセス許可の一覧については、以下を参照してください。「高可用性アクセス許可」の「データベース可用性グループ」。

この例では、DAG1 という名前の DAG の監視ディレクトリを C:\DAG1DIR に設定します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -WitnessDirectory C:\DAG1DIR

この例では、DAG1 という DAG に対して、代替ミラーリング監視サーバーを EXHUB3 に、代替監視ディレクトリを C:\DAGFileShareWitnesses\DAG1.contoso.com にあらかじめ構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -AlternateWitnessDirectory C:\DAGFileShareWitnesses\DAG1.contoso.com -AlternateWitnessServer EXHUB3

この例では、DHCP を使用して IP アドレスを取得するように、DAG1 という名前の DAG を構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -DatabaseAvailabilityGroupIPAddresses 0.0.0.0

この例では、静的な IP アドレス 10.0.0.8 を使用するように、DAG1 という名前の DAG を構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -DatabaseAvailabilityGroupIPAddresses 10.0.0.8

この例では、DAG1 という複数サブネットの DAG に複数の静的 IP アドレスを構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -DatabaseAvailabilityGroupIPAddresses 10.0.0.8,10.0.1.8

この例では、DAG1 という名前の DAG をデータセンター アクティブ化モード用に構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -DatacenterActivationMode DagOnly

この例では、DAG1 という DAG のレプリケーション ポートを 63132 に構成します。

Set-DatabaseAvailabilityGroup -Identity DAG1 -ReplicationPort 63132

注意

DAG の既定のレプリケーション ポートを変更した後、DAG の各メンバーの Windows ファイアウォール例外を手動で変更して、指定されたポートを介して通信が行えるようにする必要があります。

詳細情報

データベース可用性グループの作成

データベース可用性グループを削除する

データベース可用性グループのネットワークの作成

データベース可用性グループのメンバーシップの管理

Get-DatabaseAvailabilityGroup

Set-DatabaseAvailabilityGroup

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