アーカイブの技術要件

 

トピックの最終更新日: 2011-01-31

アーカイブ要件は次のとおりです。

  • アーカイブ サーバーにインストールする必要のあるソフトウェア

  • アーカイブ展開における拡張の考慮事項および要件

アーカイブ サーバーの前提条件

アーカイブ サーバーを展開する前に、次のソフトウェアをインストールする必要があります。

  • Windows オペレーティング システムおよび必要な Windows 更新プログラム (アーカイブ サーバー、アーカイブ データベース、アーカイブ ファイル共有などのアーカイブ コンポーネントを展開する各サーバーでサポートされるハードウェアにインストールします)。 Microsoft Lync Server 2010 およびデータベース サーバーのハードウェア要件とソフトウェア要件の詳細については、「計画」のドキュメントの「使用環境の準備」を参照してください。

  • Lync Server 2010 を実行するすべてのサーバーに必要なソフトウェア (Microsoft .NET 3.5 SP1、Visual C++ (再頒布可能)、Visual J# (再頒布可能)、URL Rewrite Module version 2.0 (再頒布可能)、Windows Media フォーマット ランタイム、Windows PowerShell コマンドライン インターフェイス version 2.0、および Windows Installer version 4.5 など)。 詳細については、「計画」のドキュメントの「追加のソフトウェア要件」を参照してください。

  • Active Directory 統合が有効になっているメッセージ キュー (アーカイブ サーバーを実行するサーバーと、インスタント メッセージング (IM) をアーカイブするユーザーをホストしている各フロント エンド サーバーおよび Standard Edition サーバーにインストールします)。 メッセージ キュー要件の詳細については、「計画」のドキュメントの「追加のソフトウェア要件」を参照してください。

  • SQL Server (アーカイブ データベースをホストするコンピューターにインストールします)。 サポートされるバージョンの詳細については、「サポート」のドキュメントの「サポートされるバックエンド サーバー データベース」を参照してください。

また、アーカイブ ファイル ストア用のファイル記憶域を使用できるようにしておく必要があります。

拡張

アーカイブ サーバーを展開する際は、1 つ以上のフロント エンド プール (および存続可能ブランチ アプライアンス) にアーカイブ サーバーを関連付けます。 その後、アーカイブ サーバーは、そこに所属するユーザーが関係する会話から IM メッセージおよび会議の内容を収集します。

最適なスケーラビリティを実現するには、アーカイブ サーバーを別のサーバーの役割と共に配置したり、アーカイブ データベースを別のデータベースと共に配置したりしないでください。

1 台のアーカイブ サーバーで最大 500,000 ユーザーがサポートされます。複数のプールの合計ユーザー数が 500,000 ユーザー未満の場合は、管理およびデータの取得を容易にするために、それらのすべてのプールを 1 台のアーカイブ サーバーに関連付けることをお勧めします。

アーカイブが組織にとってミッションクリティカルな場合は、アーカイブできなくなった場合に機能をブロックするように Lync Server を構成する必要があります。 ブロックを有効にした場合、ブロックは失敗したワークロードにのみ適用されます。 たとえば、失敗が会議にのみ影響する場合、問題が解決されるまで会議はブロックされますが、他のワークロード (エンタープライズ VoIP など) はブロックされません。

アーカイブ データベースのパフォーマンス

パフォーマンスを最適化するために、ファイルは次のように分けて 3 つの物理ディスクに格納することをお勧めします。

  • システム ファイルとメッセージ キュー ファイル (同じ物理ディスク)

  • アーカイブ サーバー データベースのデータ ファイル

  • アーカイブ サーバー データベースのログ ファイル

アーカイブ サーバー データベースを他のデータベースと同じサーバーに配置する場合、アーカイブ サーバー データベースは、他のデータベースとは別のインスタンスで実行するようにしてください。さらに、パフォーマンスを最適化するには、アーカイブ サーバー データベースのデータ ファイルとログ ファイルを別々の物理ディスクに格納する必要があります。アーカイブ サーバー データベースを他のデータベースと共に配置する場合は、その前にパフォーマンスへの影響を十分に評価するようにしてください。

アーカイブ データベースのサイズ

Lync Server のユーザー モデルに基づいて、アーカイブ データベースは 1 日あたりユーザーごとに 49 KB 増加します。 ユーザー モデルの詳細については、「計画」のドキュメントの「Lync Server 2010 のユーザー モデル」を参照してください。データベース サイズの見積もりには次の式を使用します。

データベース サイズ = (DB のユーザー 1 人あたりの 1 日の増加量) * (ユーザー数) * (日数)

たとえば、50,000 人のユーザーの 15 日分のアーカイブ データベースのデータは 49 * 50,000 * 15 で、合計すると 35 GB になります。組織の IM の使用状況がユーザー モデルと大きく異なる場合は、データベースの 1 日あたりの予想増加量を調整してください。

この式の結果と、組織の法令順守の必要性や、アーカイブ データベース サーバーの使用可能なディスク領域に関する情報に基づいて、データベースにデータを保持する日数を決めることができます。 削除が有効になっている場合、既定では 14 日ごとにアーカイブ データが削除されます。