[アーティクル]
06/25/2014

応答グループ構成の前提条件およびアクセス許可

トピックの最終更新日: 2012-10-16

応答グループはエンタープライズ VoIP 通話管理機能です。このトピックでは、応答グループを構成する前に準備する必要のある事項、および構成タスクの実行に必要な管理者資格情報とアクセス許可について説明します。

このセクションでは、応答グループに関わる計画ドキュメントを読んでいることが前提となります。詳細については、Lync Server 2010 の「計画」のドキュメントの「通話管理機能の計画」を参照してください。

応答グループ構成の前提条件

応答グループでは、以下のコンポーネントが必要です。

アプリケーションサービス
応答グループアプリケーション
言語パック
ファイルストア (オーディオファイルを格納)
Web サービス (応答グループ構成ツールおよびエージェントのサインイン/サインアウトコンソール)

これらのコンポーネントはすべて、エンタープライズ VoIP を展開するときに既定でインストールされます。

場合によっては、応答グループを構成する前に以下のタスクを実行する必要があります。

Lync Server 2010 およびエンタープライズ VoIP に対してユーザーを有効化します。
Federal Information Processing Standards (FIPS) に準拠するように構成ファイルを変更します。
キュー名やエージェントグループ名で Yi、Meng、および Zang の文字がサポートされるようにデータベースの照合順序を変更します。

ユーザーの有効化

応答グループの構成で行う最初のステップはエージェントグループの作成です。エージェントグループを作成する前に、Lync Server 2010 およびエンタープライズ VoIP の応答グループのエージェントになるユーザーを有効にする必要があります。 Lync Server 2010 ユーザーの有効化は通常、Enterprise Edition または Standard Edition サーバー展開で行うステップです。 Lync Server 2010 ユーザーを有効にする方法については、「Lync Server 2010 ユーザーの有効化または無効化」を参照してください。エンタープライズ VoIP のユーザーの有効化は通常、エンタープライズ VoIP 展開で行うステップです。エンタープライズ VoIP のユーザーを有効にする方法については、「エンタープライズ VoIP に対するユーザーの有効化」を参照してください。

FIPS 要件の準拠

このセクションは、組織が FIPS (Federal Information Processing Standards) に準拠する必要がある場合にのみ参照してください。

FIPS に準拠するには、Web サービスのインストール後、異なる暗号化アルゴリズムを使用するようにアプリケーションレベルの Web.config ファイルを変更する必要があります。ASP.NET が 3DES (Triple Data Encryption Standard) アルゴリズムを使用してビュー状態データを処理するように指定する必要があります。応答グループアプリケーションの場合、この要件は応答グループ構成ツールおよびエージェントのサインイン/サインアウトコンソールに適用されます。この要件の詳細については、マイクロソフトサポート技術情報の記事 911722「ASP.NET 1.1 から ASP.NET 2.0 にアップグレードした後に有効に ViewState を含む ASP.NET Web ページにアクセスすると、エラーメッセージが表示されます。」(https://support.microsoft.com/kb/911722/ja-jp) を参照してください。

Web.config ファイルを変更するには、以下の手順を実行します。

メモ帳などのテキストエディターで、アプリケーションレベルの Web.config ファイルを開きます。
Web.config ファイルで <system.web> セクションを見つけます。

以下の <machineKey> セクションを <system.web> セクション内に追加します。

<machineKey validationKey="AutoGenerate,IsolateApps" decryptionKey="AutoGenerate,IsolateApps" validation="3DES" decryption="3DES"/>

Web.config ファイルを保存します。
以下のコマンドをコマンドプロンプトで実行して、インターネットインフォメーションサービス (IIS) サービスを再起動します。
```
iisreset
```

Yi、Meng、および Zang の文字のサポート

このセクションは、組織で Yi、Meng、または Zang の文字をサポートする必要がある場合に参照してください。

Yi、Meng、または Zang の文字をサポートするには、Rgsconfig データベースの照合順序を変更する必要があります。各 Rgsconfig データベースの以下の表にある [名前] 列の照合順序を変更します。

dbo.AgentGroups
dbo.BusinessHours
dbo.HolidaySets
dbo.Queues
dbo.Workflows

使用する照合順序は、インストールしてある Microsoft SQL Server データベースソフトウェアのバージョンによって異なります。

SQL Server 2005 をインストールしてある場合は、Latin1_General (バイナリ並べ替え) を使用します。この照合順序を使用する必要がある場合は、すべてのオブジェクト名で大文字と小文字が区別されます。
SQL Server 2008 R2 または SQL Server 2008 をインストールしてある場合は、Latin_General_100 (アクセントを区別する) を使用します。この照合順序を使用する場合は、どのオブジェクト名も大文字と小文字は区別されません。

照合順序は、Microsoft SQL Server Management Studio を使用して変更できます。このツールの使用の詳細については、「SQL Server Management Studio の使用」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=196184&clcid=0x411) を参照してください。照合順序を変更するには、以下の手順に従います。

表の再作成を必要とする変更が SQL Server Management Studio で許可されていることを確認します。詳細については、「[保存 (許可されない)] ダイアログボックス」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=196186&clcid=0x411) を参照してください。列の照合順序の設定については、「列の照合順序を設定する方法 (Visual Database Tools)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=196185&clcid=0x411) を参照してください。
Microsoft SQL Server Management Studio を使用して、Rgsconfig データベースに接続します。
Rgsconfig データベースで変更したい表を見つけて右クリックし、[設計] をクリックします。
[名前] 列の照合順序を変更して、表を保存します。

応答グループ構成の管理役割

以下の管理ツールを使用して応答グループを構成できます。

Lync Server コントロールパネル
応答グループ構成ツール
Lync Server 管理シェル

応答グループを構成するには、以下の 1 つ以上の管理役割のメンバーになる必要があります。

CsResponseGroupAdministrator この管理役割は、応答グループのエージェントグループ、キュー、およびワークフローを作成および構成し、すべての応答グループ設定を構成できます。
CsVoiceAdministrator この管理役割は、すべての応答グループ設定を含めた音声関連の設定とポリシーを作成、構成、および管理できます。
CsServerAdministrator この管理役割は、サーバーとサービスを管理、監視、およびトラブルシューティングでき、すべての応答グループ設定を構成できます。
CsAdministrator この管理役割はすべての管理タスクを実行でき、すべての設定を変更できます。
CsViewOnlyAdministrator この管理役割は展開を表示して、展開の状態を監視できます。

注:
管理役割の詳細については、Lync Server 2010 の「計画」のドキュメントの「役割ベースのアクセス制御」を参照してください。