Lync Server におけるサービスの品質 (QoS) ポリシーの作成

 

トピックの最終更新日: 2014-06-23

DSCP (Differentiated Services Code Point) は、各パケットに含まれるトラフィックの種類で IP パケットをマーキングします。この情報は QoS によって使用され、他のネットワーク トラフィックに対するパケットの相対的な優先順位が決まります。ネットワーク上で QoS が有効な場合は、Microsoft Lync Server 2010 を実行しているサーバーおよび Lync 2010 クライアントで DSCP マーキングを有効にすることにより、これを利用できます。Lync Server および Lync クライアントでは、異なるメディアは異なるポート範囲を使用する必要があるため、Windows または Windows Server オペレーティング システムはパケットが使用するポートに応じてトラフィックの種類を特定し、各パケットに適切な DSCP を適用できます。クライアント用のサービスの品質 (QoS) ポリシーの作成の詳細については、「クライアント サービス品質 (QoS) ポリシーの作成」を参照してください。

note注:
Lync Server 2010 を実行するすべてのサーバーは、Windows Server 2008 R2 オペレーティング システムまたは Windows Server 2008 オペレーティング システムを実行している必要があります。

Lync Server の場合は、ポリシー ベースの QoS を使用して、各メディア パケットに適切な優先順位を割り当てることができます。QoS を使用するトラフィックの種類ごとに、ポリシーを作成する必要があります。各種類ともその手順は同じです。ただし、エッジ サーバーの QoS ポリシーの作成手順は異なります。「音声エッジ サービスの QoS ポリシーの作成」を参照してください。

Lync Server で QoS ポリシーを作成するには

  1. Administrators グループのメンバーとしてコンピューターにログオンします。

  2. コマンド プロンプト ウィンドウを次の手順で開きます。[スタート] ボタンをクリックし、[検索] ボックスに「gpedit.msc」と入力し、Enter キーを押します。

  3. コンソール ツリーで、[コンピューターの構成] を展開し、[Windows の設定] を展開します。次に、[ポリシー ベースの QoS] を右クリックし、[新規ポリシーの作成] をクリックします。

  4. [ポリシー名] ボックスに、作成するポリシーのわかりやすい名前を入力します (たとえば、Lync Server の音声 QoS)。

  5. [DSCP 値を指定する] チェック ボックスをオンにして、計画フェーズでこのメディアの種類に割り当てた DSCP 値を選択します。

  6. [出力方向のスロットル率を指定する] チェック ボックスをオフにして、[次へ] をクリックします。

  7. このポリシーをすべてのアプリケーションに適用する場合は、[すべてのアプリケーション] をクリックします。Lync Server にのみ適用する場合は、[次の実行可能ファイル名を持つアプリケーションのみ] をクリックします。表示されるボックスに、サーバー アプリケーションの実行可能ファイルの名前を入力し、[次へ] をクリックします。

    note注:
    QoS を有効にできるアプリケーションの実行可能ファイル名は、ASMCUSvc.exe、AVMCUSvc.exe、MediationServerSvc.exe、OcsAppServerHost.exe などです。詳細については、「操作」ドキュメントの「サービスの品質 (QoS) の計画」を参照してください。
  8. 発信元と宛先のすべての IP アドレスにポリシーを適用することを許可し (既定の設定)、[次へ] をクリックします。

  9. [この QoS ポリシーを適用するプロトコルを選択してください] ボックスで、[TCP と UDP] をクリックします。

  10. [発信元ポート番号を指定してください] で、[次の発信元ポート番号か範囲] をクリックします。表示されるボックスに、計画時に指定したメディアの種類のポート範囲を入力し、[完了] をクリックします。

変更を反映するには、サーバーを再起動する必要があります。