Checkin コマンド
現在のワークスペース内の保留中の変更を Team Foundation バージョン管理 のサーバーにコミットします。
必要なアクセス許可
checkin コマンドを使用するには、[チェックイン] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 /author オプションを使用するには、[別のユーザーの変更をチェックインする] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」を参照してください。
tf checkin [/author:author name] [/comment:("comment"|@comment file)]
[/noprompt] [/notes:("Note Name"="note text"|@notefile)]
[/override:(reason|@reasonfile)] [/recursive] [/saved] [/validate] [itemspec] [/bypass] [/login:username,[password]]
tf checkin /shelveset:shelvesetname[;shelvesetowner] [/bypass] [/noprompt] [/login:username,[password]] [/collection:TeamProjectCollectionUrl][/author:author name] [/force]
パラメーター
引数 |
説明 |
|---|---|
author name |
/author オプションにユーザーが指定した値。 |
comment |
チェックインについてユーザーが指定したコメント。 |
@comment file |
チェックインのコメントを含むディスク上のファイルへの、ユーザー指定のパス。 |
NoteFieldName=NoteFieldValue |
チェックイン メモ フィールドの値を設定します。 セミコロン (;) で区切られた "field=value" 式を複数指定できます。 |
Notefile |
チェックイン メモ フィールドの名前および値が "field=value" の形式で指定されている、ディスク上のファイルへのユーザー指定のパス。次のようにセミコロンで区切ったメモを複数行に分けることができます。 field1=value1; field2=value that spans multiple lines;. |
Reasonfile |
チェックイン ポリシーが無視されている理由についてユーザーが指定した説明。 理由が指定されている場合、ポリシーの通知はオーバーライドされ、この理由が電子メールで Team Foundation 管理者に送信されます。 |
itemspec |
チェックインするファイルまたはフォルダーを指定します。 Team Foundation でファイル指定を解析してそのスコープ内にある項目を確認する方法の詳細については、「コマンド ライン オプション」を参照してください。 |
username |
/login オプションに値を指定します。 ユーザー名の値は、DOMAIN\UserName または UserName のいずれかとして指定できます。 |
shelvesetname [:owner] |
チェックインするシェルブセットを識別します。 省略可能な引数 owner は、現在のユーザーが所有していないシェルブセットを指定するときに使用します。 |
TeamProjectCollectionUrl |
チェックインするファイルまたはフォルダーを含むチーム プロジェクト コレクションの URL (http://myserver:8080/tfs/DefaultCollection など)。 |
オプション |
説明 |
|---|---|
/author |
保留中の変更の作成者を指定して、あるユーザーが別のユーザーの代わりに変更をチェックインできるようにします。 CheckinOther アクセス許可が必要です。 |
/comment |
コメントを変更セットに関連付けます。 |
/noprompt |
入力用のプロンプトを表示しません。 |
/notes |
変更セットに関連付ける 1 つ以上のチェックイン メモを指定します。 |
/override |
チェックイン ポリシーのエラーをオーバーライドできるようにします。 このオプションが必要になるのは、チェックイン ポリシーがあれば常にチェックインする場合だけです。 |
/recursive |
指定された、または暗黙の作業フォルダーおよびサブフォルダーに、すべての項目をチェックインします。 |
/saved |
チェックインが失敗するか、ユーザーによってキャンセルされた場合、またはユーザーが変更をアンシェルブする場合に、選択された変更、コメント、作業項目、チェックイン メモ、チェックイン ポリシー オーバーライドの理由 (存在する場合) がコンピューターに格納されます。 /noprompt と組み合わせて使用された場合、/saved オプションは、保存されたコメントなどがあるときには、 それらと一緒に変更をチェックインします。 |
/validate |
/validate オプションを使用すると、チェックインを実際に行わなくても、そのテストができます。 /validate オプションを使用すると、チェックイン時に、チェックイン ポリシーの評価、チェックイン メモの確認、および競合の確認が、実際のチェックインを行わずに実行されます。 このオプションによって特定された競合などの問題は、項目をチェックインする前に解決される必要があります。 |
/bypass |
ゲート チェックイン要件をバイパスする。 詳細については、「ゲート チェックイン ビルドによって制御されている保留中の変更内容のチェックイン」を参照してください。 |
/login |
Visual Studio Team Foundation Server でユーザーを認証するためのユーザー名とパスワードを指定します。 |
/shelveset |
シェルブセットを名前で指定します。 |
/collection |
チーム プロジェクト コレクションを指定します。 |
解説
保留中の変更は、ファイルまたはフォルダーの追加、削除、名前の変更、編集、分岐、削除取り消し、またはファイルの種類で構成されます。 編集や名前の変更などの一部の変更は、同時に 1 つの項目に適用できます。 保留中の変更は、チェックインのために送信されている変更です。 Team Foundation の保留中の変更の詳細と完全な一覧については、「保留中の変更」を参照してください。
checkin コマンドは、保留中の変更、作業項目、ユーザー定義のコメント、およびシステム メタデータが動的に定義されたセットを基に、Team Foundation バージョン管理 サーバーに変更セットを作成して、変更を他のユーザーに公開します。 他のユーザーは、get コマンドを使用して、変更を取得できます。 history コマンドおよび changeset コマンドは、送信した変更についての変更セットの情報を表示します。
注意
保留中の変更をコマンド ラインからチェックインできるので、ソース管理エクスプローラーのコンテキスト メニューが保留中の変更の状態を反映しない可能性があります。
tf コマンド ライン ユーティリティの使い方の詳細については、「Tf コマンド ライン ユーティリティのコマンド」を参照してください。
チェックイン プロセス
チェックイン操作は、アトミック実行されます。つまり、操作は完全に成功するか完全に失敗するかのどちらかです。 保留中の変更のリスト内のいずれかの変更を Team Foundation バージョン管理サーバーに送信できない場合は、どの変更もコミットされず、変更セットも作成されません。 たとえば、操作中にネットワーク接続が失われた場合は、操作全体が失敗します。
チェックイン プロセスの最初の手順として、保留中の変更がチェックイン ポリシーに準拠しているかどうかが評価されます。 コマンド ラインで /override オプションを使用すると、チェックイン ポリシー機能をオーバーライドできます。 ただし、ポリシーのエラーがオーバーライドされる理由を入力する必要があります。 この理由は、Team Foundation バージョン管理サーバーで永続属性を持ち、コミットされた変更セットの属性となります。 /override オプションは、主にスクリプトで使用するためのものです。 詳細については、「チェックイン ポリシーのオーバーライド」を参照してください。
保留中の変更のリスト内の項目のバージョンが最新の Team Foundation バージョン管理サーバーのバージョンと異なっている場合、Team Foundation では、まず、使用しているバージョンと最新の Team Foundation バージョン管理サーバー バージョンの競合を解決するように指示するプロンプトが表示されます。 たとえば、バージョン 4 の stellar.cs をチェックアウトした場合、最新の Team Foundation バージョン管理サーバー バージョンが現在はバージョン 6 であるときは、競合を解決するように指示するプロンプトが表示されます。 **/noprompt **オプションが指定されている場合以外は [競合の解決] ダイアログ ボックスが表示されるので、ここでバージョンの違いを調べて解決できます。 違いを解決してコードの再テストを行った後、変更のチェックインを再試行できます。
例
次の例は、[チェックイン] ダイアログ ボックスを表示します。c:\projects に割り当てられているワークスペース内のすべての保留中の変更を一括チェックインできるように、保留中の変更があらかじめ選択されています。 [チェックイン] をクリックすると、各項目が個別に Team Foundation バージョン管理 のサーバーの変更セットに送信されます。また、項目はチェックアウトされていたので、サーバー バージョンが変更されていないことを確認するために各項目が評価されます。 チェックインが成功したら、Team Foundation は、変更セットを作成して、後で参照できるようにその番号を表示します。
c:\projects>tf checkin
次の例は、現在のワークスペース内のすべての保留中の変更を、指定されたコメントと共に Team Foundation バージョン管理 サーバーに送信して、新しい変更セットを作成します。
c:\projects>tf checkin /comment:"Re-implemented Pi calculator" /noprompt
次の例は、314.cs に対する保留中の変更を送信し、現在のワークスペースのその他のすべてのリビジョンを保留中のままにします。
c:\projects>tf checkin 314.cs /noprompt
参照
処理手順
チュートリアル : チェックイン ポリシーとチェックイン メモのカスタマイズ