ドキュメント クラス

ドキュメント テンプレート オブジェクトにより作成されるドキュメント クラス オブジェクトは、アプリケーションのデータを管理します。 ドキュメントに関するクラスは、これらのクラスの 1 つから派生させます。

ドキュメント クラス オブジェクトはビュー オブジェクトと相互に影響し合います。 ビュー オブジェクトはウィンドウのクライアント領域を表現しており、ドキュメントのデータを表示して、ユーザーとの対話を可能にします。 ドキュメントとビューはドキュメント テンプレート オブジェクトにより作成されます。

• CDocument
  アプリケーション固有のドキュメントの基本クラス。 CDocument から独自のドキュメント クラスを派生させます。

• COleDocument
  基本的なコンテナー サポートだけでなく、複合ドキュメントの実装にも使用されます。 CDocItem から派生されたクラスのコンテナーとして提供されます。 このクラスはコンテナー ドキュメントの基本クラスとして使用することもでき、COleServerDoc の基本クラスでもあります。

• COleLinkingDoc
  リンクのインフラストラクチャを提供する COleDocument の派生クラス。 埋め込まれたオブジェクトへのリンクをサポートする必要がある場合は、COleDocument の代わりに、このクラスから、コンテナー アプリケーションのドキュメント クラスを派生させます。

• CRichEditDoc
  リッチ エディット コントロール内の OLE クライアント アイテムのリストを管理します。 CRichEditView と CRichEditCntrItem で使われます。

• COleServerDoc
  サーバー アプリケーションのドキュメント クラスの基本クラスとして使用されます。 COleServerDoc オブジェクトは COleServerItem オブジェクトとの対話を通じたサーバー サポートの大部分を提供します。 ビジュアル編集機能はクラス ライブラリのドキュメント/ビュー アーキテクチャを使って提供されます。

• CHtmlEditDoc
  CHtmlEditView を使用して、MFC のドキュメント/ビュー アーキテクチャのコンテキストで WebBrowser HTML 編集プラットフォームの機能を提供します。

関連クラス

ドキュメント クラス オブジェクトは永続的です。言い換えれば、ストレージ メディアにその状態を書き込み、それを読み戻すことができます。 MFC にはドキュメントのデータをストレージ メディアに容易に転送するために CArchive クラスが用意されています。

• CArchive
  CFile オブジェクトと協調してシリアル化 (CObject::Serialize を参照) を使った永続ストレージを実装します。

ドキュメントには OLE オブジェクトも含むことができます。 CDocItem はサーバーとクライアントのアイテムの基本クラスです。

• CDocItem
  COleClientItem と COleServerItem の抽象基本クラス。 CDocItem から派生したクラスのオブジェクトは、ドキュメントの一部を表現します。

参照

概念

クラス ライブラリの概要