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XML エディターの IntelliSense 機能

XML エディターでは、Visual Studio で提供されている他の言語のエディターに相当する、フル機能の IntelliSense を利用できます。 このセクションでは、XML スキーマ定義言語 (XSD) ドキュメントと XSLT ドキュメントで IntelliSense を使用する方法について説明します。

XSD ドキュメントでの IntelliSense

ドキュメントにスキーマを関連付けた後は、「"<"」と入力するか、XML エディターのツール バーの [オブジェクトのメンバー一覧を表示します]ボタンをクリックすれば、予測される要素のドロップダウン リストをいつでも表示できます。

Display object member list button

XML ドキュメントにスキーマを関連付ける方法については、「XML ドキュメントの検証」を参照してください。

開始タグの内部で「SPACE」と入力しても、現在の要素に追加できる属性をすべて示したドロップダウン リストを表示できます。

属性値に "=" と入力するか、値のために開始引用符を入力した場合も、その属性で使用できる値の一覧を表示できます。 この場合、値を提示させるには、スキーマで xsd:enumeration ファセットを通じて列挙値が提供されているか、属性が Boolean 型である必要があります。 xml:lang や、simpleType から派生した xsd:language に関しても、IntelliSense によって既知の言語コードの一覧が提供されます。 名前空間の宣言に関しては、IntelliSense によって既知の targetNamespace 値の一覧が提供されます。

IntelliSense が提供する使用可能な値の一覧は、要素が ">" であるときに、開始タグを閉じるために simpleType を入力した場合にも表示されます。 要素に関する動作は、前のパラグラフで説明した属性に関する動作に似ています。

このような IntelliSense の一覧には、関連付けられているスキーマで見つかった xsd:annotation および xsd:documentation の情報に基づくツール ヒントも表示されます。

XSLT ドキュメントでの IntelliSense

XSLT ドキュメントに名前付きテンプレートまたは属性を追加した後は、IntelliSense を使用して次の項目を挿入できます。

  • 属性セット名。

  • テンプレート モード。

  • テンプレート名。

  • 特定のモードのパラメーター名。

  • 特定の名前付きテンプレートのパラメーター名。

詳細については、「チュートリアル: XSLT IntelliSense の使用」のトピックを参照してください。

オートコンプリート

XML エディターでは、必要な XML 構文が自動的に入力されるため、XML の編集も容易になっています。 たとえば、次の開始タグを入力します。

<book>

XML エディターにより終了タグが入力され、カーソルが開始タグの後に置かれます。 この動作の例を次に示します ("|" はカーソルの位置を示します)。

<book>|</book>

属性値には常に引用符が必要であるため、XML エディターは引用符を自動的に入力します。 たとえば、次のように入力します。

<book title=

XML エディターにより引用符が追加され、カーソルが引用符の間に置かれます。

<book title="|"

同様に、XML エディターは次の XML 構文も自動的に挿入します。

  • 処理命令の終了: ?>

  • CDATA ブロックの終了 : ]]>

  • コメントの終了 : -->

  • DTD 宣言の終了 : >

XML エディターは、名前空間で修飾された要素や属性を IntelliSense の一覧から選択し、その要素や属性の名前空間がまだスコープ内にない場合には、名前空間宣言を挿入するという機能も備えています。

たとえば、IntelliSense の一覧から e:Book 要素を選択したときに、プレフィックスが、ドキュメント内で宣言されていない http://books 名前空間に関連付けられている場合は、XML エディターによって必要な名前空間宣言が自動的に挿入されます。 結果の XML テキストを次に示します。

<e:Book xmlns:e="http://books"

かっこの一致

XML エディターでは、中かっこを強調表示することにより、閉じたばかりの要素について即座にフィードバックを返します。 ショートカット キー (Ctrl+]) を使用しても、1 つの中かっこから対応する中かっこにジャンプできます。

XML エディターは、この動作を次の項目に対して行います。

  • 照合の開始タグと終了タグ。

  • ペアの "<" または ">" の山かっこ。

  • コメントの開始と終了

  • 処理命令の開始と終了

  • CDATA ブロックの開始と終了

  • DTD 宣言の開始と終了

  • 属性の開始と終了の引用符

IntelliSense オプションの変更

IntelliSense とオートコンプリートの機能は、既定で有効になっています。 ただし、[ツール]>[オプション] の設定を変更することによって、この設定を変更できます。

[その他] ページの [自動挿入] セクションでは、次の動作を制御します。

名前 説明
終了タグ 新しい要素の終了タグを挿入します。
属性値の引用符 新しい属性の名前を入力するときに属性値の引用符を挿入します。
その他のマークアップ コメント、CDATA、DOCTYPE、処理命令、およびその他のマークアップ宣言を完了します。

オートコンプリートの動作を変更するには

  1. [ツール] メニューの [オプション] を選択します。

  2. [テキスト エディター] を展開し、[XML] を展開します。次に、[その他] を選択します。

  3. [自動挿入] セクションに必要な変更を加え、[OK] をクリックします。