クラウド プラットフォーム リリースのお知らせ - 2015 年 8 月 6 日

このポストは、8 月 7 日に投稿された Cloud Platform Release Announcements for August 6, 2015 の翻訳です。

こちらのブログでは、クラウド プラットフォーム チームが進める一連の新しい更新をまとめて紹介します。

マイクロソフトは、現在の "モバイル ファースト、クラウド ファースト" の世界で、エンタープライズでのクラウド文化の採用を可能にするテクノロジとツールを提供します。当社の差別化されたイノベーション、包括的モバイル ソリューション、および開発者ツールが、クラウド ファースト時代の真の可能性を実現する上で、すべてのお客様を支援します。

クラウドでの迅速なイノベーションを期待されるお客様にお応えして、マイクロソフトは幅広いクラウド プラットフォーム製品ポートフォリオを提供しています。お客様に最新情報を提供するため、以下の一覧に当社の最新リリースをまとめました。また、より多くの情報を必要とされるお客様のために、詳細情報へのリンクも示しています。今回の更新内容は次のとおりです。

  • Azure Data Factory の一般提供開始
  • SQL Server 2016 コミュニティ テクニカル プレビュー 2.2 に関するハイライト
  • Team Foundation Server 2015 の RTM
  • Microsoft Identity Manager の一般提供開始
  • Azure Premium Storage 東日本での一般提供開始
  • Azure Machine Learning Studio に Jupyter Notebook を追加

Azure Data Factory の一般提供開始

Microsoft Azure Data Factory (ADF) の一般提供を開始しました。先日発表された Microsoft Cortana Analytics Suite (英語) の主要コンポーネントとして、Azure Data Catalog パブリック プレビュー (英語) や、一般提供開始になった Azure Machine LearningHDInsightAzure Stream Analytics サービスなどの最新のクラウド分析サービスに、Microsoft Azure Data Factory (ADF) が加わりました。ADF は完全マネージドなクラウド ベースのデータ統合サービスで、データの移動と変換のオーケストレーションと自動化を行います。ADF を使用すると、開発者は既存のデータ処理サービスを、可用性の高いマネージド データ パイプラインに組み込むことができます。データ パイプラインのスケジューリングを行うことで、あらゆる形状、サイズのデータの取り込み、準備、変換、分析、公開が容易に行えます。また、ADF は、データと処理の複雑な依存関係を人間の操作を必要とせずに、すべて自動で管理、調整してくれます。今回一般提供される ADF のリリースには、次のような新機能が追加されています。

  • オーサリングおよび展開用の Visual Studio プラグイン (Azure SDK (英語) に収録)
  • データ系列のネットワーク仮想化の改良
  • クラウド リソース管理機能の強化
  • オンプレミスおよびクラウド共通の複数データ ストア用のコネクタ

この機会に、ADF をご利用ください (英語)。弊社のエグゼクティブ、Joseph Sirosh のブログ (英語) では、マイクロソフトの分析サービスの今後について、随時情報を発信しています。また、ミリマン (英語) の保険数理サービス、ロックウェル・オートメーション (英語) の産業オートメーションと予知保全、アラスカ航空 (英語) の機内エンターテイメント サービスのパーソナライズ、レアル マドリード FC (英語) のファン サービスなど、ADF を使った、マイクロソフトのお客様の事例とメリットもご覧ください。

SQL Server 2016 コミュニティ テクニカル プレビュー 2.2 に関するハイライト

7 月 22 日より、SQL Server 2016 Upgrade Advisor プレビュー  および SQL Server 2016 コミュニティ テクニカル プレビュー (CTP) 2.2 のダウンロードが可能になりました。

SQL Server 2016 Upgrade Advisor のプレビューでは、データベースのアップグレード ツールのための新プラットフォームを紹介しています。また、Azure のオンライン、トランスペアレントなコールド ストレージ用データの特定を可能にする、Stretch Database Advisor が導入されています。

ラピッド プレビュー モデルの一環である、SQL Server 2016 CTP 2.2 では、次のような機能拡張を行っており、お客様は SQL Server 2016 の開発およびテスト環境で試すことができます。

  • Stretch Database を使って Stretch Database にストレッチされているテーブルに、行レベル セキュリティなどのセキュリティ ポリシーを追加できる。
  • 複合キー、緩やかに変化するディメンション Type 2、およびモデル間のエンティティの同期が可能になったマスター データ サービス。
  • SQL Server Reporting Services (SSRS) で、ツリーマップとサンバーストという 2 つのグラフ タイプを追加でサポート。

SQL Server 2016 の画期的な新機能と新しいラピッド リリース モデルを体験するには、プレビューをダウンロード して、Microsoft Azure の仮想マシンを使ってお試しください。

Team Foundation Server 2015 の RTM

Team Foundation Server 2015 は、マイクロソフトのオンプレミス アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) ツールセットの重要なリリースであり、従来の TFS 機能の多くを改良して、現代的な開発、DevOps、アジャイルな手法への道筋を提供します。この製品では次のような機能を利用できます。

  • 新しいビルド オートメーション システム: TFS 2015 RTM には、クロスプラットフォーム ビルドとカスタマイズ可能なビルド ステップを行う新しいビルド オートメーション システムのプレビューが含まれています。
  • クラウド ベースの最新負荷テスト: 新しいビルド システムの一部としてテストを実行できます。パートは 2 つあります。1 つは、クラウド ベースの負荷テストです。継続的統合または継続的な展開パイプラインの一部として、負荷テストを実施します。もう 1 つは、App URL に対する簡単なテストの実行です。
  • ブラウザー ベースのコード編集機能: このリリースでは、バージョン コントロール内のファイルを Web ブラウザーから直接編集して、変更をサービスに直接コミットする機能を追加しています。ソース ファイルを参照すると、ファイルを編集モードに移行する [Edit] コマンドが表示されます。変更は、インラインで行うことができ、カラー コーディングと書式設定サポートが組み込まれています。変更を行うと、新しいコミットまたは変更セットが作成されます。
  • カンバン ボード操作の改良: ボードのフィルター処理、ボードの追加/編集、アイテムの並び替えなど、カンバン ボードを有効に活用するための機能が新しく追加されています。
  • このほかにも多くの機能をご利用いただけます。

求めている DevOps がオンプレミスであるかハイブリッドであるかにかかわらず、TFS 2015 では、TFS の今までのほぼすべての実装から、TFS 2015 の最新の DevOps 機能に移行できます。

Microsoft Identity Manager の一般提供開始

Microsoft Identity Manager 2016 のワールドワイドでの一般提供を開始します。Microsoft Identity Manager 2016 は、クラウド対応の ID、パワフルなユーザー セルフサービス、強化されたセキュリティをオンプレミスの ID およびアクセス管理に提供します。

Microsoft Identity Manager 2016 は、昨年 11 月のパブリック プレビュー以降、世界中のたくさんのお客様にダウンロードされ、インストールしていただいています。パスワード管理、特権アクセス管理、証明書管理に関する 3 つの主要シナリオが、ラボで検証、展開されています。また、Microsoft Identity Manager 2016 のあらゆる側面に関する、コミュニティからのフィードバックの提供により、主要機能と拡張性の改良が行われています。

マイクロソフトの ID およびアクセス管理ソリューションの一部である、Microsoft Identity Manager 2016 は、独自の方法でオンプレミスの ID とクラウドとの連携を実現します。堅牢なセキュリティ機能は、Active Directory およびその他のディレクトリーをシームレスに統合して、ID を標準化し、Azure Active Directory を使ってクラウドに拡張します。ID およびアクセス管理では、Office 365、Intune、Azure Rights Management などのソフトウェアおよびサービスの両方に対応する新しい IT シナリオ用のコントロール プレーンを提供します。Microsoft Identity Manager 2016 は、すべてを一括し、ID 管理の複雑さを軽減しています。

  • クラウド対応の ID: Microsoft Identity Manager 2016 は、ディレクトリーやデータベース、LOB アプリケーションなどの ID 情報を使用、やり取りするオンプレミス システムをサポートしながら、Active Directory 属性と値をクラウドと同期できるよう自動的に準備することで、モバイル ファースト、クラウド ファーストを支援します。お客様は、適切な属性および値を Azure Active Directory と共有し、新しいシナリオに対応することで、Azure Active Directory をサポートするアプリケーションへのシングル サインオンを実現できます。
  • パワフルなユーザー セルフサービス : 多要素認証の追加により、柔軟でカスタマイズ可能なパスワード管理操作を提供することで、業界のほかのソリューションにはないセルフサービスを実現します。セルフサービスは、グループ、プロファイル、証明書および役割管理に対応します。
  • セキュリティの強化 : 特権アクセス管理 (PAM) と Just-Enough-Admin (JEA) を管理ワークフローに組み込むことで、管理者の操作性を進化させています。新しい API フレームワークを使うことで、管理者は、管理アクセスを特定の時間帯に正確に限定できます。レポート機能は、Azure Active Directory と容易に連携します。

Microsoft Identity Manager 2016 は、ID、証明書、管理者による特権アクセスのライフサイクルを、オンプレミス、ハイブリッド、クラウドのシナリオに関係なくシームレスに自動化します。Microsoft Identity Manager 2016 をぜひお試しください。詳細は、Enterprise Mobility Suite 製品サイト (英語) でご確認いただけます。

Azure Premium Storage 東日本 での一般提供開始

Azure Premium Storage は、I/O を多用するワークロードをサポートするため考案された、ソリッド ステート ドライブ (SSD) ベースのストレージ ソリューションです。Premium Storage により、1 つの仮想マシン (VM) につき 32 TB までの永続ストレージを追加できます。VM あたり 64,000 を超える IOPS を実現でき、読み取り操作の待機時間はきわめて低くなっています。

99.9%の可用性でサービス レベル アグリーメント (SLA) を提供する Premium Storage は、以前発表した地域に加え、東日本地域でも利用できるようになりました。Premium Storage の詳細については、こちらをご覧ください。

Power BI コンテンツ パック

ユーザーのデータ接続を容易にする Power BI ですが、一般的なサービス用の既成のソリューションを Power BI 操作の一環として提供しています。今月、マイクロソフトは SQL Sentry および Circuit ID 用にコンテンツ パックを追加しました。SQL Sentry を使用すると、SQL Sentry Cloud を使って追跡する、SQL Server の展開を監視できます。Circuit ID は、業務におけるお客様との対話方法の理解を深め、非常に難しい状況の対応を可能にします。

これらの対応サービスのサブスクライバーの皆さまは、Power BI からそれぞれのアカウントに接続することで、あらかじめ組み込まれているライブ ダッシュボードとインタラクティブ レポートによりデータを参照していただけます。

データの仮想化と分析は、すぐに始められるものではありません。詳細については、Power BI ブログ (英語) をご覧ください。

Azure ML Studio での Jupyter Notebook の追加

Azure ML Studio は、機械学習の実験と、それに続く運用化と利用を組み合わせるための便利なキャンバスです。Studio には実験を作成するための、使いやすく強力なドラッグドロップ スタイルのツールが用意されていますが、スクリプト コードを入力して応答を待つタイト ループを利用するのに、古きよき「REPL」が必要になることがあります。

Jupyter Notebook は、コードの実行、データのビジュアル化、洞察の検討、アイディアの創出を簡単に実行する便利なインターフェイスを提供します。詳細については、Machine Learning ブログ (英語) をご覧ください。