品質管理の概要

このトピックは、Microsoft Dynamics 365 for Finance and Operations で品質管理を使用してサプライ チェーン内の製品の品質を向上させる方法について説明します。

品質管理で、不適合製品を処理する際に原産地に関係なく応答時間を管理することができます。 診断タイプは修正レポートにリンクされているため、Microsoft Dynamics 365 for Finance および Operations では、問題を修正して再発を防ぐためのタスクをスケジュールできます。

不適合を管理するための機能に加えて、品質管理には、問題タイプ (内部の問題も含む) で問題を追跡し、短期または長期でソリューションを識別する機能が含まれています。 主要業績評価指標 (KPI) に関する統計で、以前の不適合問題の履歴と修正に使用されたソリューションを分析できます。 履歴データを使用して、以前の品質尺度の有効性を確認し、今後使用する適切な尺度を決定することができます。

品質関連を設定すると、Finance および Operations でさまざまな業務プロセス、イベントおよび条件の品質指示を生成できます。 品質アソシエーションは、特定の品目、特定の品目のグループ、またはすべての品目をカバーできます。

品質管理の使用例

品質管理は柔軟で、サプライ チェーン工程の特定のレベルの要件を満たすさまざまな方法で実行できます。 次の例では、これらの機能で可能な使用方法について説明します。

  • (特定の仕入先からの発注書の倉庫の登録の際に) 事前に定義された基準に基づいて品質テスト プロセスを自動的に開始します。
  • 未承認の在庫が使用されないように検査中の在庫をブロックします (発注書数量の完全なブロック)。
  • 検査しなければならない現在の現物在庫の数量を定義するために、品質関連の一部として品目サンプリングを使用します。 サンプリングは、固定数量または割合に基づいて設定できます。
  • 部分的な入庫の品質指示を作成します。 注文に対して現物入庫した数量の基準となる品質指示を作成するには、[品目サンプリング] フォームの [更新済数量別] チェック ボックスをオンにします
  • 最小、最大とターゲットのテスト値を含むテスト タイプを作成し、事前に定義された検証結果がある定性試験と定量試験を実行します。
  • 品質の測定許容を制御する許容可能な品質レベル (AQL) を指定します。
  • テスト領域およびテスト機器といった検査の工程で必要とするリソースを指定します。

品質アソシエーションの使用

品質関連を使用する業務プロセスは、発注書、販売注文、または製造オーダーなどさまざまな元伝票に関連付けることができます。

それぞれの品質関連レコードでは、生成された品質指示に適用される一連のテスト、AQL、およびサンプリング計画が定義されます。 業務プロセスの各バリエーションごとに品質関連レコードを定義する必要があります。 たとえば、購買注文製品受領書が更新されるときに、品質指示を生成する品質関連を設定できます。 実施計画の設定に応じて、未処理の品質指示がある場合、発生プロセス自体や、発注書の請求などの次のプロセスをブロックすることができます。

注記: 未処理の品質指示がある間は、在庫数量が発行されないように自動的にブロックされます。 品目サンプリング ページの [完全ブロック] 設定に応じて、発注書上の数量か、元伝票明細行の数量のいずれかになります。

指定された業務プロセスに対して、品質関連レコードにより、品質指示が生成されるイベントおよび条件が識別されます。 条件はサイトまたは法人の固有のものにすることができます。 破壊試験を伴う品質指示は、イベントに必要な手持ち在庫が存在する場合にのみ生成できます。

次の例は、業務プロセスの各変動に対して、品質アソシエーション レコードがどのように定義されるかを示しています。 次の表の例は、品質関連レコードによって定義されるイベントと条件の観点から要約されています。

参照タイプ イベント タイプ 実行 イベント ブロック ドキュメントの参照
棚卸資産 適用できません 適用できません なし すべて
販売注文 ピッキング プロセスがスケジュールされます 以前 なし 固有 ID、グループ、またはすべてのみ。
ピッキング プロセス
梱包明細
請求書
梱包明細 以前 なし
梱包明細
請求書
購買 入庫リスト 以前 なし
入庫リスト
製品受領書
請求書
以後 なし
製品受領書
請求書
登録 適用できません なし
製品受領書
請求書
製品受領書 以前 なし
製品受領書
請求書
以後 なし
請求書
運用 登録 適用できません なし すべて
完了レポート
終了日
完了レポート 以前 なし
完了レポート
終了日
以後 なし
終了日
検査 完了レポート 以前 完了レポート
終了日
以後 終了日
終了日 以前 終了日
工順工程 完了レポート 以前 なし 固有 ID、グループ、またはすべて、およびリソース固有、グループ、またはすべて
完了レポート
以後 なし
連産品の生産 登録 適用できません なし すべて
完了レポート 以前
以後

次の表に、品質指示をプロセスの特定のタイプに対して生成する方法の詳細について説明します。

プロセスのタイプ 品質指示を自動的に生成できる場合 破壊試験が必要な場合に品質指示を生成できる場合 条件の情報 手動生成情報
発注書 受領した材料の受領書リストまたは製品受領書の転記前または転記後 材料は破壊試験に利用できる必要があるために、受領した材料の製品受領書が転記された後 品質指示の要求は、特定のサイト、品目、仕入先、またはこれらの条件の組み合わせを反映している場合があります。 発注書を参照する、手動で生成された品質指示では、テスト サンプリング計画などの、品質アソシエーション レコードの情報を使用できます。
検査指示 検査指示が完了済みまたは終了と報告される前または後 破壊試験を必要とする品質指示は生成することができません。 検査指示機能が、破壊される材料の破棄を扱うと仮定します。 品質指示の要求は、特定のサイト、品目、仕入先、またはこれらの条件の組み合わせを反映している場合があります。 検査指示を参照する、手動で生成された品質指示では、テスト サンプリング計画などの、品質アソシエーション レコードの情報を使用できます。
販売注文 出荷する品目のスケジュールされたピッキング プロセスまたは梱包明細を更新する前 任意のステップ 品質指示の要求は、特定のサイト、品目、顧客、またはこれらの条件の組み合わせを反映している場合があります。 販売注文を参照する、手動で生成された品質指示では、テスト サンプリング計画などの、品質アソシエーション レコードの情報を使用できます。
製造オーダー 製造オーダーの完了済数量の報告前または後 製造オーダーの完了済数量の報告後 品質指示の要求は、特定のサイト、品目、またはこれらの条件の組み合わせを反映している場合があります。 製造オーダーを参照する、手動で生成された品質指示では、テスト サンプリング計画などの、品質アソシエーション レコードの情報を使用できます。
工順工程を持つ製造オーダー 操作のレポート終了前または後 最後の操作のレポート生産終了後 品質指示の要求は、特定のサイト、品目、運営リソース、またはこれらの条件の組み合わせを反映している場合があります。 工順工程を参照する、手動で生成された品質指示では、テスト サンプリング計画などの、品質関連レコードの情報を使用できます。
棚卸資産 在庫仕訳帳のトランザクションまたは移動オーダー トランザクションに対して、品質指示を自動的に生成することはできません。 品質指示は、品目の在庫数量に対して手動で作成する必要があります。 現物手持在庫は必須です。

品質管理ページ

ページ 説明
品質関連 この記事の前のセクションを参照してください。 品質関連は、生成された品質指示に対する次のすべての情報を定義します。
  • トランザクション イベント
  • 品目に実行する必要がある一連のテスト
  • AQL
  • サンプリング計画
品質指示の自動生成を必要とする業務プロセスの各バリエーションごとに品質アソシエーションを定義する必要があります。 たとえば、品質指示は、発注書、検査指示、販売注文、および製造オーダーの業務プロセスで生成することができます。
テスト このページを使用して、製品が品質仕様を満たすかどうかを決定する個別のテストを定義して表示できます。 テスト グループに 1 つ以上の個別のテストを割り当てることができます。 この場合、許容測定値などのテスト固有の情報も指定します。 測定値は、定量試験に使用され、テスト変数は、定性試験に使用されます。
  • 定量試験には、整数または分数のテスト タイプがあり、指定された測定単位もあります。 品質仕様とテスト結果が数字で示されます。
  • 定性試験では、テスト タイプを [オプション] として定義します。 定性試験では、測定されるテスト変数と列挙されたオプションに関する追加情報が必要です。 品質仕様とテスト結果が結果に応じて示されます。
ある製造会社では、購入した材料に対して 2 種類のテストを行います。材料品質に関する定量試験と、梱包破損に関する定性試験です。 定性試験に関して、テスト変数 (破損した梱包) とその結果を識別する追加情報を定義します。 テスト グループ ページを使用して、これら 2 つのテストを 1 つのテスト グループに割り当て、テスト固有の情報を指定します。 2 つのテストの結果をレポートできるよう、テスト グループを品質指示に割り当てます。
テスト グループ テスト グループと、テスト グループに割り当てられる個別のテストを設定、編集、および表示するには、このページを使用します。 上部ウィンドウにはテスト グループが表示され、下部ウィンドウには選択したテスト グループに割り当てられるテストが表示されます。 テスト グループには、サンプリング計画、AQL、破壊試験の要件などの複数のポリシーを割り当てます。 個別のテストをテスト グループに割り当てるときは、順序、ドキュメント、有効期間などの追加情報を定義します。 定量試験の場合、定義する情報には許容測定値も含まれます。 定性試験の場合、情報にはテスト変数と既定の結果が含まれます。 品質指示に割り当てるテスト グループは、指定された品目に対して実行する必要がある既定のテストのセットを定義します。 ただし、品質指示のテストは、追加、削除、または変更できます。 テスト結果のレポートは、品質指示に対するそれぞれのテストに対して作成されます。 ある製造会社では、品質ガイドラインのバリエーションごとにテスト グループを定義します。 さまざまなテスト グループは、サンプリング計画、まとめて実行する必要があるテストのセット、AQL、およびその他の要因における違いを反映します。 定量試験の場合、許容測定値にも違いがあります。 品質ガイドラインを適用するために、この会社では、品質関連ページで各ルールにテスト グループを割り当てて品質指示を自動的に生成し、また手動で作成された品質指示にテスト グループを割り当てます。
品目品質グループ 品質グループに割り当てられる品目、または品目に割り当てられる品質グループを、設定、編集、および表示するには、このページを使用します。 品質グループとは、複数の品目に共通するテスト要件です。 テスト グループ ページのテスト要件を定義した後、品質指示を自動生成するルールを定義できます。 プロセスを簡略化するために、個別の品目のルールを定義しません。 代わりに、品質関連ページを使用して品質グループのルールを定義します。 選択した品質グループの品目品質グループ ページを使用して、そのグループに関連品目を割り当てることもできます。 選択した品目の品目品質グループ ページを使用して、その品目に関連品質グループを割り当てることもできます。 ある製造会社で、受入検査に同じテスト要件があるさまざまな原材料を購入しています。 その会社では、品質グループを定義し、そのグループに原材料と関連付けた品目番号を割り当てます。 後で、同じテスト要件がある新しいタイプの原材料を購入します。 新しい材料の新しいテスト要件を設定せずに、既存の品質グループに新しい材料の品目番号を追加します。 また、この製造会社では、同じ製造テスト要件の品目を製造し、同じ要件で出荷前テストを実行して品目を出荷しています。 この会社は、さらに 2 つの品質グループを定義し、各グループに関連品目番号を割り当てます。
テスト変数 定性試験に関連付けられている変数を定義または表示するには、このページを使用します。 各変数には、選択できるオプションを表す列挙された結果を定義します。 テスト ページでテストを定義します。 定性試験では、テスト タイプを [オプション] に設定する必要があります。 テスト グループ ページを使用して個別のテストにテスト変数を割り当てます。 クッキーを製造しているある製造会社では、完成した製品の検査テストを採用しています。 この検査テストには、複数の変数があります。 1 つ目の変数は味で、この変数に対して発生する可能性がある結果は、良および不良です。 2 つ目の変数は色で、発生する可能性がある結果は、濃すぎる、薄すぎる、および適正です。
テスト変数の結果 定性試験に関連付けられているテスト変数について、発生する可能性があるテスト結果を設定、編集、および表示するには、このページを使用します。 それぞれの結果について、合格または不合格のステータスを割り当てます。 テスト ページで定義した各定性試験に対する変数とその結果を定義する必要があります。 (定性試験の場合、テスト タイプは、テスト ページで [オプション] に設定されます)。個々の定性試験にテスト変数と既定の結果を割り当てるには、テスト グループ ページを使用します。 クッキーを製造しているある製造会社では、完成した製品の検査テストを採用しています。 この検査テストには、複数の変数があります。 1 つ目の変数は味で、この変数に対して発生する可能性がある結果は、良および不良です。 2 つ目の変数は色で、発生する可能性がある結果は、濃すぎる、薄すぎる、および適正です。 それぞれの結果に合格または不合格のステータスが割り当てられています。 各変数の検査テスト時に、検査官はいずれかの結果を選択することによってテスト結果を報告します。

参照

品質管理プロセス

不適合管理の有効化