ダイヤル トーン回復を実行する

製品: Exchange Server 2013

ダイヤル トーンの移植性を使用すると、元のメールボックスの復元または修復中に電子メールを送受信するための一時的なメールボックスを使用できます。 一時メールボックスは、同じ Exchange 2013 メールボックス サーバー上、または組織内の他のExchange 2013 メールボックス サーバー上に持つことができます。 ダイヤル トーンの移植性を使用するプロセスはダイヤル トーン回復と呼ばれ、失敗したデータベースを置き換えるためにメールボックス サーバーに空のデータベースを作成する必要があります。 詳細については、「 ダイヤル トーンの移植性」を参照してください。

はじめに把握しておくべき情報

  • 予想所要時間 : 5 分にデータの復元と移動にかかる時間を合計した時間。

  • ダイヤル トーン データベースを作成するには、展開されているデータベース数が最大数よりも少ない必要があります。 Exchange 2013 Standard Edition では、サーバーごとに最大 5 つのデータベースがサポートされています。 Exchange 2013 Enterprise Editionでは、RTM および CU1 のサーバーあたり最大 50 データベース、CU2 以降のサーバーあたり 100 データベースがサポートされています。

  • この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可が割り当てられている必要があります。 必要なアクセス許可を確認するには、「 受信者のアクセス許可 」トピックの「メールボックスの回復」エントリを参照してください。

  • このトピックの手順で使用可能なキーボード ショートカットについては、「Exchange 管理センターのキーボード ショートカット」を参照してください。

ヒント

問題がある場合は、 Exchange のフォーラムで質問してください。 Exchange Serverのフォーラムにアクセスしてください。

シェルを使用して、単一サーバー上でダイヤル トーン復旧を実行する

注:

EAC を使用して、単一サーバー上でダイヤル トーン復旧を実行することはできません。

  1. その後の復旧操作に必要となる場合、復旧対象データベースの任意の既存ファイルが保持されるようにしてください。

  2. この例の方法で New-MailboxDatabase コマンドレットを使用して、ダイヤル トーン データベースを作成します。

    New-MailboxDatabase -Name DTDB1 -EdbFilePath D:\DialTone\DTDB1.EDB
    
  3. この例の方法で Set-Mailbox コマンドレットを使用して、復旧対象データベース上にホストされるユーザー メールボックスを移動します。

    Get-Mailbox -Database DB1 | Set-Mailbox -Database DTDB1
    
  4. この例の方法で Mount-Database コマンドレットを使用して、データベースをマウントして、クライアント コンピューターがデータベースにアクセスして、メッセージを送受信できるようにします。

    Mount-Database -Identity DTDB1
    
  5. 回復データベース (RDB) を作成して、回復するデータを含むデータベースとログ ファイルを RDB に回復、またはコピーします。 詳細な手順については、「回復用データベースを作成する」を参照してください。

  6. データを RDB にコピーした後、回復したデータベースをマウントする前に、障害が発生したデータベースから回復データベースのログ フォルダーにすべてのログ ファイルをコピーして、回復されたデータベースに対してログ ファイルを再生できるようにします。

  7. この例の方法で RDB をマウントしてから、Dismount-Database コマンドレットを使用してマウント解除します。

    Mount-Database -Identity RDB1
    
    Dismount-Database -Identity RDB1
    
  8. RDB のマウント解除後、RDB フォルダー内の現在のデータベースとログ ファイルを安全な場所に移動します。 これは、回復したデータベースとダイヤル トーン データベースとを交換する準備段階で行われます。

  9. この例の方法でダイヤル トーン データベースをマウント解除します。 このデータベースをマウント解除すると、エンド ユーザーに対するサービスの中断が発生します。

    Dismount-Database -Identity DTDB1
    
  10. ダイヤル トーン データベース フォルダーから RDB フォルダーにデータベースとログ ファイルを移動します。

  11. この例の方法で、回復したデータベースを含む安全な場所からダイヤル トーン データベース フォルダーにデータベースとログ ファイルを移動し、データベースをマウントします。

    Mount-Database -Identity DTDB1
    

    これにより、エンド ユーザーに対するサービスが再開します。 エンド ユーザーは、本来の運用データベースにアクセスして、メッセージを送受信できるようになります。

  12. この例の方法で RDB をマウントします。

    Mount-Database -Identity RDB1
    
  13. この例の方法で、Get-Mailbox および New-MailboxRestoreRequest コマンドレットを使用して、RDB からデータをエクスポートし、それを復旧したデータベースにインポートします。 これにおり、ダイヤル トーン データベースを使用して送受信されたすべてのメッセージが運用データベースにインポートされます。

    $mailboxes = Get-Mailbox -Database DTDB1
    
    $mailboxes | %{ New-MailboxRestoreRequest -SourceStoreMailbox $_.ExchangeGuid -SourceDatabase RDB1 -TargetMailbox $_ }
    
  14. 復旧操作が完了したら、この例の方法で RDB をマウント解除して削除します。

    Dismount-Database -Identity RDB1
    Remove-MailboxDatabase -Identity RDB1
    

構文およびパラメーターの詳細については、以下のトピックを参照してください。

正常な動作を確認する方法

メールボックスが正常に移動されたことを確認するには、次の手順を実行します。

  • Outlook Web Appを使用してメールボックスを開きます。

  • Microsoft Outlook を使用してメールボックスを開きます。