TFS と Project Server の統合を使用したプロジェクトの管理
プロジェクト マネージャーとソフトウェア開発チームは、それぞれに必要なツールを使用し、ニーズに応じた精度で作業を行って、Visual Studio Team Foundation Server と Microsoft Project Server の間で透過的に情報を共有することができます。 2 つのサーバー製品の構成後、同期エンジンにより、構成済みデータについてのスケジュール データとリソース配分状況が、マップされたエンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクトに保持されます。
2 つのサーバー製品を統合すると、プロジェクトを柔軟に管理できるようになります。 プロジェクト マネージャーは、次の 3 つの方法のいずれかまたは組み合わせを使用して、プロジェクトを管理できます。
成果物の定義および追跡: プロジェクト マネージャーが成果物の要件と機能を定義し、開発チームが実装タスクを定義します。 詳細については、「チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクト計画における業務要件のトップダウン プランニング」を参照してください。
成果物とタスクの両方の定義および追跡: プロジェクト マネージャーがプロジェクトの詳細を定義し、開発チームがステータスの更新を報告します。 詳細については、「チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクト計画におけるプロジェクト詳細情報の管理」を参照してください。
アジャイル チームの進行状況の確認: プロジェクト マネージャーが Project Server に送信された作業の進行状況を確認し、開発チームがプロジェクトの成果物とタスクの両方を管理します。 詳細については、「プログラム管理オフィスでのアジャイル チーム進行状況の可視化」を参照してください。
これらの各方法では、リソース マネージャーがリソースを正確に計画および管理し、プロジェクト マネージャーが複数のソフトウェア プロジェクトのリソース間で作業負荷を分散できます。また、プログラム管理オフィス (PMO) が最新のステータスを確認し、開発中のソフトウェア ポートフォリオの全体的な状態を追跡できます。 さらに、ビジネス アナリストは、長期にわたって品質評価を利用できます。
重要
このトピックの内容は、Visual Studio 2013 がインストールされたクライアント コンピューター上の Microsoft Project Professional 2007、Project Professional 2010、または Project Professional 2013 に適用されます。また、Visual Studio Team Foundation Server 2013 と Project Server の統合を構成する必要があります。
Team Foundation プラグインを「Project を使用したバックログとタスクの作成」で説明しているように使用すると、Team Foundation の作業項目を、Microsoft Project または Project Professional を使用して管理できます。このプラグインにより、プロジェクト計画がチーム プロジェクトに接続されますが、作業項目は同期されません。このプラグインは、エンタープライズ プロジェクト計画がチーム プロジェクトにマップされると無効になります。Project を使用して作業項目を管理する方法の詳細については、「TFS を使用した場合と Project を使用した場合のプロジェクト管理における操作上の相違点」を参照してください。
プロジェクト マネージャーのプロジェクト管理と進行状況追跡のタスク
タスク |
関連トピック |
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成果物の定義: ビジネス要件と特定の成果物を定義し、特定のタスクの定義については開発チームに任せることができます。 開発チームが詳細なタスクの定義、見積もり、および更新を行ったときに、リソースと作業のロールアップを確認したり、スケジュールに対する影響を確認したりできます。 |
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成果物とタスクの両方の定義: ビジネス要件と実装タスクの両方を管理できます。 作業の進行状況を常に把握しながら、開発チームとは独立してワークフローを管理できます。 |
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アジャイル チームの進行状況の確認: 作業の進行状況とリソース配分状況を確認できます。ユーザー ストーリーおよびタスクの定義とスケジュールについては、アジャイル開発チームが管理します。 プロジェクト マネージャーと PMO は、スケジュール、ユーザー ストーリーの進行状況、およびリソースのロールアップを確認できます。 |
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フィールドの更新方法の検討: 同期エンジンが予想どおりに実行されていない疑いがある場合は、特定のフィールドの更新方法を検証する必要があります。 影響を受けるフィールドのデータ型、マッピングするフィールドの OnConflict 属性、タスク階層は、同期エンジンによる特定フィールドの更新方法に影響します。 プロジェクト マネージャーが 1 つ以上の更新の送信を却下したか、プロジェクト計画が発行されなかった場合、タスクは正しく更新されません。 |
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リソースの割り当てとリソース使用量の確認: 開発チームが必要条件とタスクを子タスクに分割すると、プロジェクト マネージャーは作業とリソースのロールアップを確認できます。 リソースのロールアップを使用して、リソース割り当てと作業見積もりを確認し、リソースの平準化を実施できます。また、複数のプロジェクト間で共有リソースの過剰割り当てが発生していないかどうかを判断できます。 |
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タスクを Team Foundation Server に発行したときのエラーの解決: チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクト計画を発行したときに発生する可能性のあるデータの妥当性確認エラーをすべて解決する必要があります。 データの妥当性確認エラーは、タスクに関連付けられている作業項目の種類に対して定義されているルールに違反する値を定義した場合に発生します。 |
開発のリーダーおよびチームのタスク
タスク |
関連トピック |
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成果物の確認、タスクの定義、および作業見積もり: Project Server に送信される成果物ごとに、その成果物の実装に必要なタスクを定義し、見積もりを行います。 作業の進行状況に応じて、チーム メンバーはタスク時間を更新します。このタスク時間は、プロジェクト マネージャーが確認できるように、自動的に Project Server に送信されます。 |
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作業内訳の確認と作業の更新: 開発のリーダーは、バックログ ページとボード ページまたは作業内訳クエリを使用して、プロジェクト マネージャーが送信した作業項目を確認します。 作業の進行状況に応じて、チーム メンバーはタスク時間を更新します。このタスク時間は、プロジェクト マネージャーが確認できるように、自動的に Project Server に送信されます。 |
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ユーザー ストーリーの定義と Project Server への送信: 開発のリーダーは、チームが作業中のユーザー ストーリーについて、"Project Server Submit" フィールドを "はい" に設定することで、プロジェクトのスケジュールとリソース使用量を可視化します。 Team System Web Access の一括編集機能を使用するか、Excel でプロダクト バックログ クエリを開くと、このフィールドの値をすばやく設定できます。 |
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却下された作業項目送信を検索し、対処する: プロジェクト マネージャーが作業項目の更新を却下した場合は、却下の理由に対処したうえで Project Server に再送信する必要があります。 更新を再送信するまでは、作業項目をデータ同期に含めることはできません。 |
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追跡が不要になったタスクと作業項目の削除: Team Foundation の作業項目と同期されたプロジェクト計画からタスクを削除する場合は、タスクと作業項目の間の関連付けを削除します。 この削除は、Project Server に計画を発行し、発行済みの変更の更新が同期プロセスによって完了された後で行われます。 ただし、witadmin destroywi コマンドを使用して、チーム プロジェクトから作業項目を完全に削除する必要があります。 |
データ同期の構成、マップ、およびカスタマイズのタスク
タスク |
関連トピック |
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チーム プロジェクトに対してエンタープライズ プロジェクト計画をマップするアクセス許可の取得: プロジェクト計画をマップするには、自分に割り当てられているチーム プロジェクト コレクションの [Project Server の統合の管理] アクセス許可が付与されている必要があります。 |
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チーム プロジェクトへのエンタープライズ プロジェクト計画のマップ: エンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクト間でのデータの同期をサポートするには、計画をチーム プロジェクトにマップする必要があります。 複数の計画を同じチーム プロジェクトにマップできますが、1 つの計画を複数のチーム プロジェクトにマップすることはできません。 |
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データ同期への作業項目の種類の追加またはデータ同期からの作業項目の種類の除外: 作業項目の種類は、プロジェクト計画をチーム プロジェクトに関連付けるときに定義し、後で追加または削除できます。 また、チーム プロジェクトに対してマップされている作業項目の種類を一覧表示することもできます。 |
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データ同期へのフィールドの追加またはデータ同期からのフィールドの除外: フィールド マッピング ファイルをカスタマイズすることで、フィールドを追加したり、その同期方法を指定したりできます。 たとえば、スケジュールに関連しないデータ (コスト センター、チーム名、ヘルス ステータスなど) を格納するフィールドをマッピング ファイルに追加すると、これらの種類のデータを共有できます。 Team Foundation の選択リストに関連付けられているフィールドはマップできます。 ただし、選択リストに一致させるために Project Server 内に参照テーブルを作成する必要があります。 選択リストと参照テーブルは自動的には同期されません。 |
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同期の構成の変更: データ同期に含めるように構成したコンポーネントを削除できます。 ただし、このようなコンポーネントを削除する場合は、必ず推奨再構成手順に従ってください。 |
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エンタープライズ リソース共有元へのチーム プロジェクト メンバーの追加: Team Foundation ユーザーを Project のリソースとして割り当てて管理するには、エンタープライズ リソース共有元にユーザーを追加する必要があります。 このプロセスを容易にするために、セキュリティ グループを Active Directory の同じ名前のグループと自動的に同期するように Project Server を構成できます。 また、Project Server のユーザーとリソースを、Active Directory の複数のドメインおよびフォレストのユーザーと同期することもできます。 |
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