レポートへの対話機能、表示設定、およびナビゲーションの追加 (Visual Studio レポート デザイナ)

ReportViewer Web サーバー コントロールを使用している場合、対話機能を備えたレポートを作成できます。対話機能には、エンド ユーザーによる並べ替え、リンク、ブックマーク、見出しマップ、および切り替えアイテムが含まれます。これらを追加することでレポートの一部を表示したり非表示にしたりします。対話機能は HTML レポートで使用します。見出しマップと、レポートの各部の切り替えは、スクリプトベースの機能であるため、スクリプトを実行するようにブラウザが構成されている場合にのみ使用できます。ブラウザのサポートの詳細については、「ReportViewer Web サーバー コントロールのブラウザ サポート」を参照してください。対話形式での並べ替えの詳細については、「レポート内のデータの並べ替え (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。

リンク

レポートに追加できるリンクの種類は複数あります。テキスト ボックス、画像、またはグラフ要素にリンクを追加する場合、次の 3 種類のリンクのいずれかを指定できます。

アイテム 説明

URL

URL は、Web ページ (通常はレポート サーバー外部) へのリンクを提供します。ハイパーリンクには、静的な URL、または結果が URL になる式を使用できます。URL を保持しているデータベースのフィールドがある場合は、式にそのフィールドを指定し、レポートにハイパーリンクの動的な一覧を渡すことができます。ハイパーリンクは、テキスト ボックスおよび画像にのみ追加できます。

ハイパーリンクを作成するには、リンクを追加するテキスト ボックスまたは画像を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。[ナビゲーション] タブで、[URL に移動] をクリックします。URL、または結果が URL になる式を入力または選択します。

ブックマーク

ブックマーク リンクは、現在のレポート内のブックマークに対するリンク (アンカー) を提供します。ブックマークを作成するには、リンク先のレポート アイテムにブックマークを設定し、ブックマーク作成済みのレポート アイテムにジャンプするときにユーザーがクリックするテキストやボタンなどのレポート アイテム上にブックマーク リンクを追加します。あらゆるレポート アイテムにブックマークを設定できますが、ブックマーク リンクを追加できるのはテキスト ボックスと画像だけです。詳細については、「ブックマークを作成する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。

ドリルスルー

ドリルスルー レポート リンクは、レポート サーバー上の別のレポートへのリンクを提供し、そのレポートにパラメータ値を渡すことができます。ドリルスルー レポートには、通常、元の要約レポートに含まれるアイテムについての詳細が含まれています。たとえば、売上要約レポートがあり、これに注文と売上の合計の一覧が含まれているとします。この要約一覧で任意の注文番号をクリックすると、この注文についての詳細を含む別のレポートが開きます。ドリルスルー レポートの詳細については、「サブレポートおよびドリルスルー レポートの構成 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。

アイテムの非表示

レポートの各アイテムには、そのアイテムの表示および非表示を決定する一連のプロパティが用意されています。これらのプロパティを使用すると、レポートのアイテムを非表示にしたり、レポートの他のデータに基づいてデータを条件付きで非表示にしたり、ユーザーがクリックしてアイテムの表示/非表示を切り替えるアイテムを提供できます。たとえば、ドリル ダウン レポートを作成して、レポートの最初の読み込み時に要約データを表示し、ユーザーが特定のテキスト ボックスをクリックしたときに行の詳細を表示できます。

非表示のアイテムは、主に、概要データを表示するが詳細データにもドリルダウンできるレポートを提供するために使用します。このドリル ダウン効果を与えるには、非表示にするグループまたは列、行を選択し、非表示状態を True に設定して、表示と非表示を切り替えるアイテムにこのアイテムが属するグループ内のテキスト ボックスの名前を設定します。実行時に、ユーザーはテキスト ボックスをクリックすることにより、詳細データを展開したり折りたたんだりできます。詳細については、「レポート アイテムを非表示にする方法と、レポート アイテムの表示切り替えを定義する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)」を参照してください。

[!メモ]

ドリル ダウン レポートを作成する場合は、非表示にする行や列内の任意のテキスト ボックスではなく、非表示にするグループ、列、行などに、表示情報を設定する必要があります。これらのオプションをテキスト ボックスだけに設定した場合は、行や列は折りたたまれません。

見出しマップ

ユーザーがレポートと対話するもう 1 つの方法は、見出しマップを使用することです。ReportViewer コントロールでは、レポートの隣に目次として見出しマップが表示されます。レポートの各セクションとグループは、リンクの階層に配置されます。見出しマップ内のアイテムをクリックすると、レポートが更新され、見出しマップのアイテムに対応したレポートの領域が表示されます。

見出しマップは、HTML レポートで使用するためのものです。その他のエクスポート形式では、見出しマップは次のような異なる方法で表示されます。

  • PDF では、見出しマップはブックマーク ペインとして表示されます。見出しマップのすべてのアイテムはペインの上から下へと順に一覧表示されます。リンクの一覧には階層はありません。

  • Excel では、見出しマップはリンクの階層を含む名前付きのワークシートとして表示されます。レポート セクションは、同じブックの見出しマップに含まれる別のワークシートに表示されます。

見出しマップを作成するには、グループ ヘッダーやグラフなど、マップに表示されるレポート アイテムに見出しマップ ラベルを追加します。レポート アイテムにラベルがあると、レポートを表示したときに見出しマップが自動的に生成されます。見出しマップを作成する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)

参照

処理手順

レポートでデータをフィルタ選択する方法 (Visual Studio レポート デザイナ)

概念

レポートへのデータ領域の追加 (Visual Studio レポート デザイナ)
レポート レイアウトの定義 (Visual Studio レポート デザイナ)