整合性モードで Eseutil /G を実行する方法

 

Eseutil の整合性チェックは、基本的には修復機能のテスト実行です。修復によって対処される問題は、<データベース>.integ.raw ファイルで報告されます。この .raw ファイルには、問題のあるテーブルだけでなく、データベース内のすべてのテーブルについての結果が記録されます。Eseutil 整合性モードの詳細については、「Eseutil /G 整合性モード」を参照してください。

note注 :
データベースの損傷が、その部分の修復後でないと他の部分をチェックできないような性質である場合は、整合性チェックが途中で終了することがあります。整合性チェックが完了前に終了することは、修復が成功しない可能性が高いことを意味するわけではありません。ダーティ シャットダウン後に整合性チェックを実行することも可能ですが、この実行方法は推奨されません。可能な場合は、整合性チェックを実行する前にデータベースをクリーン シャットダウン状態に回復してください。

手順

Eseutil /G を実行するには

  • Eseutil で整合性チェックを実行するための基本的なコマンド ライン構文は次のとおりです。

    ESEUTIL /G database_filename.edb
    

    たとえば、次のように入力します。

    ESEUTIL /G priv1.edb
    
    note注 :
    Exchange データベース (.edb) ファイルとストリーミング データベース (.stm) ファイルを合わせたサイズの 25% に相当する空きディスク領域が必要です。ストリーミング データベースは, .edb ファイルと同じフォルダにある必要があります。

データベースに対して Eseutil /G 整合性チェックを実行すると、次の状況になる場合があります。

  • 一時データベース用のローカル ドライブ領域が不足する
  • ストリーミング データベースの不一致を無視する

一時データベース用のローカル ドライブ領域が不足する

整合性チェックでは多くの場合、一時データベース内でインデックスやその他のデータを再構築する必要があります。その後、2 つのデータベースの比較が行われます。

チェックしているファイルのサイズの 20% に相当する空きディスク領域がない場合は、チェック中にディスク領域が不足する可能性が高くなります。コマンドに次のスイッチを追加すると、空き領域の多いドライブに "スクラッチパッド" データベースをリダイレクトできます。

/Tpath_to_temporary_database

たとえば、次のように入力します。

ESEUTIL /G priv1.edb /T\\Server2\d$\scratchpad.edb
note注 :
/T スイッチとパスの指定の間にスペースはありません。必要に応じて、通常のドライブ文字によるパス指定を使用することもできます。

ストリーミング データベースの不一致を無視する

Exchange により、データベースとそのストリーミング データベースが互いに同期しているかどうかが検出されます。これらのデータベースが同期していない場合は、/I スイッチを使用すると、非同期の問題を無視して強制的に整合性チェックを続行できます。たとえば、次のように入力します。

ESEUTIL /G priv1.edb /I

SLV ファイル (.stm、つまりストリーミング データベース ファイル) のチェックサム エラーが .raw ファイルへの出力で報告されていなければ、2 つのファイルが正式には同期していなくても、ストリーミング ファイル データの修復と再統合が成功する確率が高くなります。

コマンド ライン リファレンス

次のコマンド ライン リファレンスは、Exchsrvr\bin フォルダから Eseutil /? を実行し、次に「G」と入力すると表示できます。

INTEGRITY:
    DESCRIPTION:  Verifies integrity of a database.
         SYNTAX:  ESEUTIL /g <database name> [options]
     PARAMETERS:  <database name> - filename of database to verify
        OPTIONS:  zero or more of the following switches, separated by a space:
                  /s<file>  - set streaming file name (default: NONE)
                  /t<db>    - set temp. database name (default: TEMPINTEG*.EDB)
                  /f<name>  - set prefix to use for name of report files
                              (default: <database>.integ.raw)
                  /i        - bypass the database and streaming file mismatch er
ror
                  /8        - set 8k database page size (default: auto-detect)
                  /o        - suppress logo
          NOTES:  1) Integrity-check does not run database recovery. If a
                     database is in a "Dirty Shutdown" state it is strongly
                     recommended that before proceeding with an integrity-
                     check, recovery is first run to properly complete
                     database operations for the previous shutdown.
                  2) The /i option ignores the signature mismatch error if
                     the database and streaming file do not match each other.

詳細情報

詳細については、「Exchange Server データベース ユーティリティ ガイド」の以下のトピックを参照してください。